コラム

 公開日: 2014-11-10 

核兵器の非人道性に関する国際会議 ―アメリカの初参加―

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。



〈映画「ひめゆり」を観た日、高野山より木簡(モッカン)が届きました〉

 11月7日、アメリカの国務省は、12月にウィーンで開催される『核兵器の非人道性に関する国際会議』へ参加すると発表した。
 平成25年3月にノルウェー政府がオスロで初会議を行い、平成26年2月にはメキシコで第二回会議が催されたが、これまで核兵器を保有する米・英・仏・露・中の五大国はいずれも参加を見送ってきた。
 国連加盟国の75パーセントが参加する国際会議へ、最も責任の重い〈当事国〉がまったく参加しないという恐るべき状態は、解消へ向けてようやく一歩を踏み出すことになる。
 
 河北新報の報道である。

「オバマ政権は来年4~5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて、核保有国としての核軍縮への取り組みをアピールし、『核兵器なき世界』を目指す決意を再確認する必要があると判断した。
 日本政府も参加をはたらきかけていた。」

「オバマ政権は、核兵器廃絶には段階的で現実的な取り組みが必要だとの立場。
 核兵器を非合法化する核兵器禁止条約の推進論が、今回の会議を舞台に国際社会で加速するのに歯止めをかけたい思惑もある。」

「米国の核兵器に詳しい関係者によると、フランスは米国に参加見送りを働きかけてきた。
 非人道性の議論に乗れば核兵器禁止条約の流れにつながりかねず、5大国として欠席の〝結束〟を崩すべきでないとの論理だ。」

 平成25年11月の国連総会において、国連加盟国の三分の二が第四回『核兵器の人道的影響に関する共同声明』に賛同し、それまでは、アメリカの核の傘で庇護されている以上、賛同することはできないという立場だった日本も初の賛同国となった。
 主導したニュージーランドのデル・ヒギー大使が読み上げた「核兵器の人道的結果に関する共同声明」の一部である。

「過去における実際の使用ならびに実験は、これらの兵器の持つ甚大かつ制御不能な破壊力、そしてその無差別性がもたらす受け入れがたい惨害を十分に示しています。」

「専門家及び国際機関が発した主たるメッセージは、いかなる国家あるいは国際機関であっても、核兵器爆発がもたらす短期的な人道上の危機に対処しえず、被害を受けた人々に十分な支援を提供できないというものです。」

「128か国の政府、赤十字国際委員会(ICRC)、いくつもの国連人道機関、そして市民社会を含めた同会議における広範な参加は、核兵器による壊滅的な人道的結果が根源的かつグローバルな懸念であるとの認識を反映しています。」

「核兵器による壊滅的な結果が影響を与えるのは政府のみならず、この相互につながった世界において一人ひとり、すべての市民に影響を与える問題であるからです。
 それらは人類の生存、私たちの環境、社会経済的な発展、経済、将来の世代の健康を左右しうる問題です。」

「核兵器のもたらす凄惨な人道的結果はそれが最初に使用された瞬間から明白なものあり、その瞬間から人類はそうした脅威の存在しない世界を切望してきました。」

「著名な核物理学者たちは1955年の時点ですでに核兵器が人類の継続的な生存にとっての脅威であり、核兵器戦争が人類の終焉につながりうる旨を警告していました。
 1978年の第一回国連軍縮特別総会(SSOD-1)は、『核兵器は人類ならびに文明の生存に対する最大の脅威である』と強調しました。」

「核兵器がふたたび、いかなる状況下においても、使用されないことに人類の生存がかかっています。
 核兵器爆発の壊滅的な影響は、それが偶発的であり、計算違いによってであれ、あるいは計画的であれ、十分な対応を行うことは不可能です。
 すべての努力はこれらの大量破壊兵器の脅威を取り除くことに割かれなければなりません。」

「市民社会は、政府と連携しながら核兵器の壊滅的な人道的結果についての意識を啓発するという死活的役割を担います。
 核兵器が呈する脅威を取り除くために協働するという責務を、私たち次世代に対してまさに負っているのです。」

 アメリカ議会において、オバマ大統領の率いる民主党は上院・下院、共に少数派となった。
 オバマ大統領は、ここでアメリカが核軍縮へ大きく舵を切っておかねばならないと決断したのだろう。
 地球上に暮らすほとんどの人々は「核兵器は人類ならびに文明の生存に対する最大の脅威である」という共通認識を持っている。
 今回の行動が脅威を解消するための第一歩であって欲しいとひたすら、願う。
 核爆弾にも似た「甚大かつ制御不能な破壊力、そしてその無差別性がもたらす受け入れがたい惨害」に今、苦しむ人々の一人として。

 今日の守本尊不動明王様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=EOk4OlhTq_M


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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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