コラム

 公開日: 2015-01-12 

シジュウカラガンを呼んだ呉地正行師

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






〈ふゆみずたんぼとなった法楽農園〉

 宮城県化女沼に飛来するシジュウカラガンがついに千羽となった。
 新聞やテレビがこぞって報道した。
 「日本雁(ガン)を保護する会」の呉地正行会長からメールが来た。

「1983年以降、仙台市八木山動物公園と日本雁を保護する会は、シジュウカラガンの羽数回復事業に取り組んできました。
 近年やっと成果が上がるようになり、ここ数年羽数が増加し、今シーズンついに1000羽を超えました(12月22日 1070羽:宮城県化女沼、観察;池内俊雄)。
 1000という数は個体群を維持するのに最低限必要な目安となる数で、絶滅の危機から一歩遠ざかった事を意味します。
 そこで1月8日に、日本雁を保護する会と仙台市八木山動物公園が雁の里親友の会の協力も得て、シジュウカラガンの群れが観察された化女沼の湖畔で共同記者発表を行いました。」

 平成25年10月12日、当山は会長をお招きしてシンポジウム「ガンの渡りとふゆみずたんぼ」を行った。
 会長は「生きものの賑わいは、なぜ必要か」という一節において、白人との平和共存を願うアメリカインデイアンの酋長が発した『酋長シアトルからのメッセージ』を引用された。

「亡き祖母の声は、こう語った
 おまえが教わってきたことを、おまえの子らに教えなさい。
 大地はわたしたちの母であることを。
 大地にふりかかることはみな、大地の息子とむすめにも、ふりかかるのだということを。」
 
 今、地球上の生態系は、どんどん不安定な方向へと向かっている。

「建てることや所有することへのきりのない欲求のために、
 私たちは、かえって、持っているもののすべてを失いかねない。」

 会長は、万葉集においてホトトギスの次に多く題材とされたガンを呼び戻すことが、失われつつある生態系の回復につながると考え、東北大学を去って活動家になられた。
 生きる手段としてはこう考えたと述懐しておられる。
「塾の講師をすれば食べるのに困らない。」
 小生が托鉢時代、歩けばみ仏が生かしてくださると信じていたことを思い出した。
 著書『雁よ渡れ』の中で書かれた。

「大局から見れば日本のガンは滅亡への道を確実に進んでいるが、彼らが滅ぶのを一日でも引き延ばし、日本各地にガンを呼びもどすことは、現代の日本人に課せられた歴史的義務であろう。」

 そして、ロシアなどと協力してガンを保護する一方、ガンが渡ってこられるよう冬期間、田んぼに水を張っておく「ふゆみずたんぼ」を推進し、ついに結果を出した。
 以下、河北新報の記事である。

「化女沼は国内に飛来するシジュウカラガンのほとんどが羽を休める最大の越冬地。
 昨年12月22日に保護する会が行った調査で1070羽を数え、25日に1035羽、31日には1050羽と安定して1000羽を超えた。
 シジュウカラガンは35年ごろまで、仙台市近郊でも観察できた冬の渡り鳥。
 ところが、38~62年まで観察記録が途絶え、絶滅したと考えられた。
 繁殖地のアリューシャン列島や千島列島で毛皮目的のキツネの放し飼いが行われ、捕食されたのが原因とされる。
 63年にアリューシャン列島で再発見され、83年に八木山動物公園が米国から9羽を譲り受けて繁殖事業を開始。
 95年にロシア科学アカデミーと共同で千島列島北部のエカルマ島で放鳥を開始し、2010年までに551羽を自然界に戻した。
 05年度ごろから日本への飛来が目立つようになり、09年度は97羽、10年年度には161羽、11年年度には248羽が確認された。
 放鳥事業に携わってきた八木山動物公園の阿部敏計飼育展示課長は『苦労が報われた。失われた自然を元に戻すのがいかに大変かしみじみと感じた』と振り返る。
 保護する会の中心メンバー池内俊雄さんは『病人で言えば集中治療室を出た段階で、油断はできない。シジュウカラガンの餌場となる農地の保全も大切だ』と訴えている。」

 会長は、初めてお会いしたおりに教えてくださった。

「農業者がガンと長い付き合いをして行けるような取り組みが必要である」

 志波姫町の米「おすそわけ」は、不耕起、ふゆみずたんぼ、無農薬、無化学肥料、無施肥で作られる。
 会長は著書で紹介する。

「雁をはじめとした様々な田んぼの生きものの力で生み出された自然の恵みの『おすそわけ』を人間がいただこうという考えで作られたお米です。」

 当山の『法楽農園』もようやくこの冬、ふゆみずたんぼへと切り替えた。
 ふゆみずたんぼには、5668種類もの生きものたちが住むという。
 やがては、『法楽米』でおいしいお酒を造りたいという同志もいる。
 春が楽しみである。 



〈ご寄進いただいた奇跡の酒『伊勢乃穂明』〉

 今日の守本尊千手観音様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=IvMea3W6ZP0



 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

大師山 法楽寺 [ホームページ]

遠藤龍地

宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL:022-346-2106

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
お客様の声

○Aさん(中年女性)の場合 心身の不調を縁としてご加持を受け、自分の願いが通じると実感されました。 そして祈り方を覚え、商売や家庭にさまざまな問題を抱えなが...

 
このプロの紹介記事
遠藤龍地 えんどうりゅうち

人々が集い、拠り所となる本来の“寺”をめざして(1/3)

 七つ森を望む大和町の静かな山里に「大師山 法楽寺」はあります。2009年8月に建立されたばかりという真新しい本堂には、線香と新しい畳のいい香りが漂います。穏やかな笑顔で出迎えてくれた住職の遠藤龍地さんにはある願いがありました。それは「今の...

遠藤龍地プロに相談してみよう!

河北新報社 マイベストプロ

宗教宗派を問わず人生相談、ご祈祷、ご葬儀、ご供養、埋骨が可能

所属 : 大師山 法楽寺
住所 : 宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL : 022-346-2106

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

022-346-2106

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

遠藤龍地(えんどうりゅうち)

大師山 法楽寺

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
村上春樹氏の「影と生きる」に想う ─影が反逆し始めた世界─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 世間は万華鏡 ]

自衛隊員の本音 ─出征する覚悟、辞める無念─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 不戦堂建立への道 ]

12月の守本尊様は千手観音菩薩です ─救われる時─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 今月の守本尊様・真言・聖語 ]

Q&A(その32)自業自得なら廻向で救われない? ─因果応報と空の話─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 仏教・密教 ]

一年と一周忌供養 ─あの世でもこの世でも救われる話─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 葬儀・供養の安心 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ