コラム

 公開日: 2015-03-09 

人生に悩む、人生を悩む ―こんがらかった悩み―

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。





〈春の花々が笑いかけていることに気づきましょう〉

 あれこれ悩んでいるうちにこんがらかってしまった、というご相談がありました。
 人生相談にご来山される方は、大きく二つに分けられます。
 人生に悩む方もおられれば、人生を悩む方もおられます。

 人生に悩むとは、人が生きていく過程において生じる、他人との軋轢(アツレキ)や、病気や、貧困などで困る状態です。
 これをAとしましょう。
 人生を悩むとは、人が生きていることそのものについて、意味や意義や理由など、あれこれと思いを廻らして答が見つからない状態です。
 これをBとしましょう。

 Aの解決において必要なのは、知識や才覚や人のつながりなどであり、昨今、大流行のスキルアップや思考の傾向を変える訓練などが役立つ場合もあります。
 要は、自分を含め、何か因果関係が明らかな力で解決し得ます。
 最もわかりやすいのは、病院へでかけて病状を明らかにしてもらい、治療を受けて快癒することです。

 ところがBには、Aのように、誰かにケンカの仲裁をしてもらうとか、気に入らない職場でも気持を入れ替えて頑張るといった根本的あるいは具体的解決法がありません。
 自分がわからないだけでなく、誰にも教えてもらえません。
 生きていればやがて〈その時〉が来て、〈気づき〉があるとでも言うしかありません。

 だから、まず、悩みがある方は、AとBとどちらを悩んでいるか、悩みそのものをよく見つめてみましょう。
 これが案外、はっきりしているようで、そうでもないのです。
 だから、昔から、宗教で信者を獲得するには病気の人や貧困の人へアプローチすればよいとされており、事実、そうして巨大化した宗教団体もあります。

 また、科学がほとんど信仰的にまでなった現在、科学的な装いをした〈思い込ませ〉により、事業に成功する例も散見されます。
 Aの状態なのに、知らぬ間にBの状態であると思い込まされ、効かない薬を信じて病状を悪化させたりします。
 だから当山では、ご本人に、いかなる状態にあるかをまず、自覚していただくよう気をつけています。

 もしもAならば、心がけなどについてお話しし、場合によっては医者や弁護士などをご紹介もします。
 もしもBならば、話をよく聴かせていただき、当人と一緒に悩みの形を見つけ、それに合った宗教的思考や実践方法などをお伝えし、場合によってはご祈祷やご加持といった提案もします。
 当然、AとBが入り交じり、ウェイトが変化して定まらないケースもあります。

 たとえば、職場の人間関係が悪化して人間不信に陥り、世の中も自分もわからなくなってしまう。
 幼い頃に体験した家庭内のDVが、大切な人間関係に微妙な影を落とし、いざという時になかなかうまく行かない。
 夢中で仕事をしてきたのに、病気になって休んだ途端、仕事の意義が感じられなくなってしまう。

 こうした場合は、共に考え、共に祈り、世間的方法と宗教的方法とによって根気強く解決を目指すことになります。
 世間的方法はほとんど「~である」という形で力を発揮し、宗教的方法はほとんど「~と感じられる」あるいは「~と思える」などという形で力を発揮します。
 たとえば薬が効くと思えるだけでは安心できず、効くことが立証されていなければ怪しく、一方、祈りによってよき心になったように感じられるなら一歩、前進ですが、大金をお布施すれば大丈夫ですと断定されてもやはり、怪しいのです。

 私たちは悩む時、いつしか呼吸が細くなっています。
 この呼吸を胸でなく、腹で行うようにしてみましょう。
 意識的にお腹を引っ込ませながらゆっくりと吐き、吐ききったならば、反動でふくらむお腹へゆっくりと吸うのです。

 そうすると、いつしか悩みが対象として客観的に観えてくるかも知れません。
 いつしか〈自分〉が、〈観る者〉としてゆったりと〈居る〉のです。
 こうした時間の体験はきっと何かの役に立つことでしょう。

 その上でなお行く先が不安な方はどうぞ、人生相談へおでかけください。

「のうまく さんまんだ ぼだなん あびらうんけん」※今日の守本尊大日如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=LEz1cSpCaXA


 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、この世の幸せとあの世の安心を祈っています。

この記事を書いたプロ

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