コラム

 公開日: 2015-03-29 

平成27年4月の運勢です ―キーワードは「育成」―

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






 平成27年4月の運勢を記します。
 今月はものごとを順々に伸ばして行く心がけが大切です。
 たとえばブルーベリーの木へいきなり大量の肥料を与え、急に大収穫を求めても無理であるのと同じく、対象が持つ本来的な能力や性質や周囲の条件などを熟慮してやりましょう。
 自分の勝手な思いこみや欲望に相手を合わせさせようとすれば、相手を潰すことになりかねません。
 
 相手が人間ならばなおさらです。
 そもそも、「育」という文字の冠となっている部分は「子」が逆さまになって生まれ落ちる姿を表し、下にある「月」は肉を意味します。
 肉と言ってもステーキや焼き肉などではなく、祭祀において神前へ捧げる乾いたもので、際肉と呼ばれる神聖なものです。
 だから育つとは、母親の胎内からこの世へ現れた人の子が、尊き者として段々に心と身体ができてゆくことを意味します。
 また、「成」には、妨害する魔ものをうち祓いながら成就へ向かうという意味があり、ここにも聖なる何ごとかが含まれています。
 人を育成することは、する側にとっても、される側にとっても、生半可なものではありません。
 それは人間以外の動植物においても同じであり、大いなるものから与えられ、生まれ持った価値を顕現させてゆく尊厳に満ちた過程と言えましょう。

 組織もまた、出発時の理念や理想へ向かって進めばこそ、健全に保たれます。
 いささか長くなりますが、仙石病院理事長神部廣一医師が掲げる方針です。

「日本では低い医療費にもかかわらず全体的に高い医療水準が維持されており、これがさまざまな医学的な指標で国際的に高い水準にあることは、高く評価されています。
 これを支えたのは医療関係者、特に病院の医療職の献身的な貢献があったからです。
 しかし、個人の献身に頼りすぎたために現場が疲弊し、専門職が病院を離れていく事態が進んでいます。
 この事態に対応すべく効率のみを重要視した施策がうちだされ、中核病院と周辺病院といった色分けのもとに、ますます管理された医療の方向に向かっているのは憂慮すべき事態です。

 公的病院では種々の補助金が投入されているために、最近は医療が経済活動と位置付けられ、本来医療の素人である行政の介入を招いた結果、専門職の自由な医療活動が束縛されたり、誇りが傷つけられる結果になっているのは残念なことです。

 私的病院の最大の特徴は何ら公的補助を受けていないことにあります。
 したがって全職員で自分たちの目指す医療に向かって知恵をしぼりながら医療を展開してゆくことができます。
 医療水準、看護水準の維持は当然として、職員の士気と向上心、さらにある程度の余裕などが混然となって醸し出される雰囲気が病院のカラーになるのだと思います。
 
 私たちの病院はこういった方針を一貫して貫きながら運営していますが、地域住民に高く評価していただいていると自負しています。
 日本の医療が迷走しているこの時代に、これからの医療職に就こうとしている皆さんにぜひ参加していただきたいと思います。」

 要は、〈医療行為は商売ではない〉ということではないでしょうか?
 いつからか、医療も教育も、あるいは宗教までもが、儲かるか儲からないかの世界へ入ってしまいました。
 患者や生徒・学生や信者を〈お客さん〉と観たら、おしまいです。
 医者は患者とは共に病魔と闘い、教師は生徒とは共に成長し、僧侶と信者とは共にこの世の苦へ立ち向かう同志であり、病院も学校も寺院も本来、そうした意味で真剣勝負が行われる一種の道場ではないでしょうか?
 道場なので当然、師たるプロはいます。
 しかし、師は魔切りの剣を持つ先導者ではあっても、その力を頼りとする人々を利用したり、儲けの対象としたりはせず、〈共に切り拓いて行く者〉です。
 ある医師は「自分の医療行為の力でなく、患者さんは自己快癒力で治る」と言います。
 ある教師は「自分が育てるのではなく、生徒が持っている力を伸ばせるようお手伝いしているだけだ」と言います。
 ある僧侶は「自分の力でどうこうなはく、信徒さんの仏性がきちんと輝けば最良の結果を得られる」と言います。
 当山も又、「法灯により、法友と共に、法楽に住せん」との誓願を持ち、ご縁の方々(法友)と共に「この世の幸せとあの世の安心」が得られる場を創り守って行きたいと念じています。
 
 いささか脱線しましたが、生きものも組織も、本質や本分などを見極め、じっくりと、しっかりと育ててゆきたいものです。
 また、そうした方向性を変更するに当たっては、目先の計算だけでなく、多様な意見へ謙虚に耳を傾け、腰を据えてとりかかり、確かな安泰と発展を得たいものです。

 今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0



 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

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