コラム

 公開日: 2015-11-23 

Q&A(その15) ─相続問題などで悶着になった時は?―

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。



〈ジャズスポット・エルヴィン(宮城県登米市迫町佐沼)様のサブスピーカー用アンプ〉


〈メインスピーカー用のアンプ群は奧の部屋に納められています〉

 理不尽なことを言われたり、されたりして、どうにも腹の虫がおさまらない時は、まず〈観る人〉になることをお勧めしています。
 たとえば、親の面倒をみることと、遺産を相続することなどの絡まりで悶着が起きる場合、時間とお金だけの問題ではなく、家族の歴史が生んだ心理的問題が伏線として動かしがたく潜んでいるケースが少なくありません。
 そこをうまく処理しないと、いくら表面的に妥当な落としどころを探っても、対立や不満は解けません。
 相続人それぞれが子供時代にどう育てられたか、どのように親のすねをかじってきたか、兄弟同士の心理的交流はどうだったか、数十年に及ぶ親と子の心理的関係はどうだったか、さらには、親の生き方や商売と子供の関係はどうだったかなど、無数のファクターが裏にあって一つの主張が形成されます。
 親の生前であろうと、死後であろうと。
 ここで抜き差しならない状態となった時は、相手の主張そのものよりも、相手がそのように主張せなばならない背景をよく考えてみることが大切です。
 心理的〈現場〉から一歩、退がり、第三者的に相手を眺めるのです。
 特に、劣等感、引け目、怨み、弱み、それらを背景とした高慢心、頑なさなどの原因となっているものを冷静に考えてみましょう。

 そうして思考を深めている時は、感情の波が静まっています。
 その作業は、相手だけでなく、自分の人生をも、あらためて智慧の光で照らし出し、結果的にどこか謙虚で、敬虔で、すなおな気持になるものです。
 まず、こうした落ちついた気持ちになって問題に対処しましょう。
 もしもなかなか冷静になれない時には、守本尊様の真言を唱えたり、『般若心経』を読誦したり、あるいは『理趣経(リシュキョウ)百字の偈』を写経したりといった行為が救いとなることでしょう。
 
 よく眺めているうちに、相手がどう〈困っているか〉がわかります。
 理不尽な主張をする人は、たとえ態度がどうあろうと、金銭的にどうであろうと、必ず精神的に困っています。
 そこが見えた時、痛めつけられ、傷つけられたと感じている側としては、まず、相手に対して軽蔑や、卑下や、侮りや、怒りなどの心が起きるでしょう。
 当然です。
 でも、澄んだ心の鏡に映し出された相手の心を眺めていると、やがて、哀れみが湧いてくるかも知れません。
 そうなれば、具体的な解決に一歩、進んだことになります。
 こちらの条件を譲る下地ができたからです。

 このように、〈観る〉という作業はとても大きな恩恵をもたらします。
 まとめてみます。

 第一に、感情的にならず、事実が正確に把握できる。
 第二に、後で後悔するようなバカな結論へ至らずに済む。
 第三に、自分自身をも振り返る貴重な機会になる。
 第四に、客観的視点を持つ人生修行になる。
 第五に、相手から来たものに対しての反応という形ではなく、自分自身の心眼で相手との関係を確認できる。
 第六に、相手を否定する気持だけでなく、相手を包むような気持も湧いてくる。
 第七に、自分の気持が変わることによって、具体的な解決へ向かう新たな局面が生まれる。

 どうでしょうか。
 頭に血が上り、〝──どうしてくれよう……〟とカッカしている状態と比べてみましょう。
 打ちのめされ、〝──なんて酷い目に遭うんだろう……〟と打ちのめされている状態と比べてみましょう。
 感情に負けて、できなそうな時は友人や先輩など、本当に親身になってくれる心と、客観的に観る智慧を持った誰かと一緒に考えてみるのも一法です。
 どうぞ、感情に負けず、よい道を見つけられますよう。

「おん あらはしゃのう」
 今日の守本尊文殊菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=WCO8x2q3oeM


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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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