コラム

 公開日: 2016-01-02 

1月の運勢 ─宥座(ユウザ)の器など─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




 1月の運勢です。

 この時期に行う〈一念発起〉は、新天地が拓けるか、もしくは夢で終わるか、大きく二つに分かれます。
 成功のポイントは、手順や予定をしっかり組み立て、着々とやれるかどうかにかかっています。
 最初はスピードが鈍いようでも焦りは禁物です。
 閃いたものを信じて進みましょう。



 一方で、あまり調子に乗ってはなりません。
 昔、孔子が桓公の廟へお参りした時に、傾いたままぶら下げられている器を見つけ、廟守(ビョウモリ)に何であるか訊ねたところ、「きっと『宥座(ユウザ)の器』というものでしょう」と教えられました。
 孔子はすぐに、空の時は傾き、ほどほどならば水平になり、満杯にしようとすればひっくり返る器があると聞き及んでいたことを思い出しました。
 知恵ある名君はこれを側へ置いて自らへの戒めとしているのです。
 そこで付き従っていた弟子へ、さっそく水を入れてみるように命じました。

 案の定、そのとおりになりました。
 孔子はそこで教えを説きました。

「嗚呼(アア)、夫(ソ)れ物は惡(イズ)くんぞ滿ちて覆(クツガエ)らざるものあらんや」

 何ごとも〈ほどの良さ〉が大切であり、何ごとも行き過ぎれば本来の役割を果たせず、価値を失うだけでなく、害にすらなりかねません。
 そして孔子は、具体的にどうすればよいかと問う弟子へ答えました。

「優れた才知を持つ者は、自信の愚を自覚すること、功績や手柄のある者は、謙譲の心を持つこと、勇力を持つ者は、恐れを忘れぬこと、そして、富を持つ者は、謙遜すべきである」

 今月はまた、結論を急がないようにしましょう。
 たとえば、お年寄りの中には〈ピンコロ〉を理想とする方も少なくないことでしょうが、人生はなかなかそう思い通りになるものではありません。
 特に病気や生き死にの道筋は人間の浅知恵を遥かに超えています。
 驚かれる方が多いかも知れませんが、お医者さん方の多くは、もしも死因として望めるならばガンがよいと考える方が多いと聞き及んでいます。
 それは、ある程度、死への手順を踏めるからです。
 また、仏法的視点からすれば、死の自覚は、普段、世渡りの忙しさに追われて開いていなかった心の扉が開き、教えに対して〈聴く耳〉がはたらくきっかけとなります。
 だから、説かれる真理がすなおに心へ届き、罪業(ザイゴウ)を清められます。
 また病気に耐えつつ、手をかけ、心を向けてくださる方々へ感謝する徳によって善業(ゼンゴウ)を積み、罪滅ぼしができるのです。
 いずれにせよ、起こった状況をまず冷静に観て、人の道にそった真の意味での方便をじっくりと探してみましょう。

 さて、早くも、いくつかの人生相談がありました。

 Aさんは、大きな計画を持っておられますが、どう計算しても予算オーバーとなってしまいます。
 こんなお話をしました。
「プラスを集めても足りない時は、マイナスを減らす努力も必要ではないでしょうか?
 ギリギリの勝負では味方の力を頼るだけでなく、敵の力を削ぐ兵法も必要になるものです」

 Bさんは、親から受け継いだお仏壇のご本尊様が信じられない宗教のものなので、お位牌に手を合わせる時の違和感が拭い去れません。
 こんなお話をしました。
「四国八十八か所のご本尊様がさまざまおられ、全体で一つのマンダラとなって聖地を形成しているように、さまざまな私たちも又、それぞれの霊性の色合いによって反応するみ仏が多種多様ですから、どうぞ、これからお守りになられる貴方様が心から信じられるご本尊様に代えて問題はありません。
 これまでのご本尊様は魂抜きをしてお焚きあげしますし、新しいご本尊様は魂入れをして、お堂であるお仏壇にお納めしましょう」

 Cさんは問題を起こした組織との関係を模索しておられます。
 こんなお話をしました。
「去ろうとしているものを追おうとせず、むしろ、手放したくてもなかなか手放されずにいたものをこの際、去るものと共に切り放してやりましょう。
 災い転じて福となり、次の段階が開けるかも知れません」

 Dさんは、ご自身のお葬式をどうするか、墓地とお墓をどうするか、なかなか決めかねておられます。
 お話ししました。
「もしも重篤な病気になったなら、確実に治してくださるお医者様を真剣に探すでしょう?
 それと同じほど重大な問題をお金や便利さだけで決められるはずはなく、ご自身が心から安心できる住職と墓地を、ご自身で見つける以上の方法はないので、どうぞ安心を第一の判断基準にしてじっくりとご検討ください」

(プライバシー保護のため、いずれのご相談と答も配慮しています)
 皆々様の開運を祈っています。

 今日の守本尊勢至菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=qp8h46u4Ja8


 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。合掌

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