コラム

 公開日: 2016-07-23 

現代の偉人伝第230話】愛と信頼を求めつつ兇弾に斃れた警察官モントレル・ジャクソン氏

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。



〈犠牲者モントレル・ジャクソン氏〉

 7月17日、米ルイジアナ州バトンルージュで3人の警察官が殺害された。
 実行犯と目される元海兵隊員のギャビン・ロング容疑者(29才)もまた、警察によって射殺された。
 各種メディアは事件を伝えた。

 バトンルージュでは5日、黒人男性が警察官に路上で押さえられたまま射殺され、抗議デモが続いていた。
 イラク戦争に従事し、メダルや表彰を受け、軍曹になって名誉除隊しているギャビン・ロング容疑者は、自ら発信した動画においてコスモ・セテペンラという偽名を使い、黒人に対する不正義を怒っていた。
 そして、何かを実行するかのような言葉も遺していた。

「自分の身に何か起きた時は、自分はどのようなグループとも関連がない」

「正義の精神につながる者で、それ以上でも以下でもない。
 自分の考えは自分のもので、自分自身で物事を決める」

 犠牲になった3人の中に、バトンルージュ市警のモントレル・ジャクソン氏(32才)がいる。
 黒人警察官の氏は、警察官としての責務と、黒人であるがゆえに受ける差別との間で苦しんでいた。
 以下は、友人に向けてフェイスブックへ書き込んだ言葉である。 

「肉体的にも精神的にも疲れている」

「この3日間は芯まで試された」

「この町を愛していると神に誓うが、町から愛されているか考えてしまう」

「制服を着ていると嫌な、憎悪の視線を受け、脱いでいると人によっては私を脅威だと感じている」

「憎しみに心を汚染されないように。
 この町は良くならなければならないし、良くなる」

「道路の上で働いているから、抗議者、警察官、友人、家族、それとも誰でも、私を見かけてハグが必要だったり、祈りを捧げたりしたければ、任せて」

 ジャクソン氏に交通違反で摘発されたシャーロット・エドモンソン氏(64才)は、旧姓がジャクソンだった縁で見逃されたことがある。

「(ジャクソン氏は)いつもフレンドリーな、素晴らしい人だった」

「普通だったら、黒人の彼と白人の私が知り合うことはなかっただろう。
 この町はまだ、人種隔離が続いている」

 他の被害者は、新人警官マシュー・ジェラルド氏(41才)と保安官代理ブラッド・ギャラフォラ氏(45才)。
 3人とも、家族を養っていた。
 州知事ジョン・ベル・エドワーズ氏は言った。

「地域を守り、地域に尽くすために命を懸けた男たちが殺され、言葉もない」

「警察に対する絶対的に悪質な攻撃」

 ジャクソン氏の義理の父親ロニ・ジョーダン氏の言葉。

「ジャクソン氏は心が広く、寛大で温和な男だった」

「彼は素晴らしい男、紳士的な男で、いつも人助けをしていた。
 自分の仕事をきちんとすることに価値があると信じていた」

「近所の誰もが彼を愛している」

 事件後ただちに発せられたオバマ大統領の言葉は悲痛である。

「動機がなんであれ、勇敢な警官3人の死は、国中で警察が毎日どれほどの危険に直面しているかを裏打ちしている。
 私たちは国として、司法当局への暴力を正当化するものは何もないと、大きな声できっぱりと強調しなくてはならない」

 事件の根は、人種差別と憎悪にある。
 2つとも、倫理的には、「在る」ことが決して望まれない。
 しかし、心理的にはなかなか、消しきれない。
 プロボクサーモハメド・アリは、チャンピオンになってすら、レストランなどで屈辱的な体験を余儀なくされ、イスラム教に改宗して名前も変え、生涯、差別や偏見と闘った。
 板挟みに苦しみつつ、善意と希望を失わず、職責をまっとうしたいと願っていたモントレル・ジャクソン氏の死は、人の心にある闇と社会の不条理をリアルに表している。
 私たち日本人にも、こうしたものがないかどうか、自らを省み、社会を眺めたい。
 氏の冥福を祈ってやまない。

「おん さん ざん ざん さく そわか」

 今日の守本尊勢至菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=qp8h46u4Ja8

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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。合掌

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