生きるヒントを教えてくれる仏法のプロ
コラム
2012-02-04
法友とは? ─立春にあたって─

おはようございます。
皆さん、今日もお会いできましたね。
今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。
また、当山へかずかずの温かいご支援をくださった方々へ、深く深くお礼申し上げます。
いよいよ立春、暦上の新たな一年の始まりです。
ここで開山にあたっての当山の願いを再確認しておきます。
それは、み仏のお導きにより「この世の幸せとあの世の安心」をご縁の方々と共に追求しようというものでした。
願いは寺院が存在する理由と言い換えることもできます。
そして、「法灯に因(ヨ)り法友と共に法楽に住せん」を標語としてきました。
正統な仏法を信じ実践することにより、法の輪へ入る方々と共に、お釈迦様やお大師様などによって示された悟りの世界をめざすのです。
当山のあらゆる法務はそのために遂行されてきました。
昨年の東日本大震災後、「法友」の意味を考えさせられました。
見知らぬ方々や他の宗教宗派を信じる方々も等しくみ仏の子であり、仏法を信じる者として、区別があってはならないと実感させられました。
被災した現場や被災した方々から、「お前は行者として基本ができているか?」と試されたかに思われます。
おかげさまにて、頭ではわかっていても心からそのように考え行動し難い「人は皆、み仏の子」という教えが一段と血肉になりつつあります。
今、当山にとっての法友は、文字通りあらゆる人々を意味しています。
そもそも、信じる努力は疑いがあればこそ為されます。
信じ切っているならば、努力は無用です。
〈信〉と〈疑〉は対立概念なので、「自分は今、信じている」あるいは「自分は今、疑っている」と分けられそうですが、宗教の実践過程における真実はそのようなものではないと思われます。
無意識の疑いがあればこそ〈やってみる〉のです。
やらないうちからそれを信じ込むことはできないし、むしろ、そうした疑いのなさはオカルトなどに走りやすい危険性を含んでいるのではないでしょうか。
何ごとかを理解し実践して行く過程で、〈信〉が占めるパーセントが大きくなり、〈疑〉のパーセントが少なくなり、結果的にほとんどが〈信〉になってゆくのが修行における時間の効能であり、それが「血肉になる」ということです。
そして、悟りを開かない限り、修行に到着点はありません。
「人は皆、み仏の子」
仏教徒として、この一行にどう向き合うか、それは行者の〈まこと〉をかけた問題なのです。
さて、「この世の幸せ」を願う法務は、春祭厄除け千枚護摩祈祷から始まります。
そして、「あの世の安心」のためには、これまで行ってきた遺骨預かりの態勢を整え、「安骨供養」と称する新たな供養法を始めます。
これまでの遺骨預かりは、お墓を造るまで間、あるいは共同墓へ埋骨するまでの間、共同墓『法楽の礎』内にある納骨棚へお納めし、供養するものでした。
今般、安骨のための『法楽堂』というスペースを用意しました。
住職の手作りだった位牌壇に代わる新たな位牌壇と同時に遺骨壇も堂内に作ります。
『法楽堂』は本堂に隣接しているので、いつでも遺骨と対面しお詣りしていただけます。
また、安骨供養をこれまでのように〈つなぎ〉として考えるのでなく、たとえば三十三回忌まで家族が会える安骨供養にし、その後は共同墓や五輪之塔へ合祀するなど、一つの独立した供養法ととらえていただければ、皆さんの安心の形にまた一つ、選択肢ができたことになりはしないでしょうか。
三回忌・七回忌・十三回忌・三十三回忌までの年忌供養をあらかじめ申し込んでおくなど、安心の幅も広がろうかと考えています。
今年も当山は、皆さんの「この世の幸せとあの世の安心」のため、微力を尽くします。
ご意見・ご批判をお待ちしつつ、皆さんのご多幸を心より祈念しております。
こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。
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