コラム

 公開日: 2012-03-05  最終更新日: 2014-06-04

書家高橋香温先生にとっての子供たち、そして写経の開始



 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。
 また、当山へかずかずの温かいご支援をくださった方々へ、深く深くお礼申し上げます。
 来る3月11日には「般若心経百万巻」の供養をしましょう。(http://hourakuji.blog115.fc2.com/blog-entry-3107.html




 3月4日、午後2時より、高橋香温先生の書道教室を行いました。
 経典の文字を通じて書法を学び始めてから半年が経ち、目標とした百文字のうち、24文字あたりにきたところです。
 途中から参加される方は、お手本によって順に後を追って学んでおり、いつ参加されても大丈夫です。

 今回から、毎回、実際の写経も行うことにし、先生が上をなぞれるように作った経典を持参されました。
 薄めに印刷されている文字をなぞるので、とても書きやすく、しかも、書いた作品はそのまま願いをこめて当山へ納経できるので、参加された皆さんは大喜びでした。

 先生は津波の被害によって当初、すっかり筆をとれない状態でしたが、被災した地域の子供たちから再び書道教室を始めるよう促されてハッとし、意欲を取り戻したと言われます。
 先生は、そうした子供たちへの感謝を込め、来る4月4日(水)から4月9日(月)まで、子供たちの作品を主とした展示会を開催されます。
「ふるさと名取*みらいの子供たち展 ~書を介して未来にはばたけ名取の子~」です。
 場所は名取市文化会館です。
 ぜひ、たくさんの方々が訪れて被災地を励ますと同時に、ご自身も先生や子供たちのパワーを受けてお帰りいただくよう願っています。

 写経を行うに際し、百の文字に込められた教えを簡単にお話し申し上げました。
「私たちは、なぜ生きるのか?、あるいは、どう生きたら良いか?などと迷った時、宗教への思いが芽生えて経典を手に取ったりします。
 経典はそれぞれに、そうした疑問や迷いを解くヒントに満ちています。
 今日の午前中、例祭で護摩法を行った後に、参加された方からご意見がありました。
『こうして私たちが一緒にお経を唱えさせていただけるのはありがたいことですが、内容が解っていれば、もっと嬉しいはずです。
 ぜひ、経典の内容に関するお話をもっともっと、お願いします』
 そのとおりです。
 私自身も、この道へ入り、まず至心に唱えるよう指導を受け、印を結び読経しながら常に〈経典への問い〉は持ち続けていました。
 自分で研究し、師へ質問し、どうにかここまできました。
 だから、皆さんの知りたいという熱心さはとても理解できます。
 ただし、経典は、知ることと行うことが切り離せません。
 如来や菩薩(ボサツ)の境地に関する問題を〈考えただけで解る〉と期待するのには無理があります。
 そのことをふまえた上で、簡単にこの「理趣経百字偈」の教えを申し上げればこうなります。
『人生は菩薩になるための修行を行ってこそ真の意味と価値がある。
 菩薩とは自己中心を離れ、他のために、下心なく、惜しみなく、自分の持っているものを分け与えることを使命と信じられる存在である』
 私たちにとって生きることがすなわち修行であり、それは自分のためだけにあるのではないと知りましょう。
 善き願いを持つことがすべての始まりです。
 たとえば、善き目的を達成するためにと願って宝くじを買うのは何ら恥ずべき行為ではありません。
 意欲はいのちの力であり、意欲そのものに善悪はなく、欲をなくそうとする必要はありません。
 善悪を決めるのは目的です。
 だから、大いに宝くじを買いましょう。
 しかし、当たった途端に惜しくなって当初の目的を放棄してしまえば、当たったことがむしろ人生を狂わせてしまうかも知れません。
 菩薩は決して自分だけの安楽を求めません。
 この経文は、それを『絶対の安寧の世界におもむかず』と示しています。
 この世は生きるのに大変です。
 誰しもが安心で安楽な日々を求めています。
 しかし、菩薩は、その究極の世界を知ってすら、そこへ入ってしまわず、悩み苦しむ人々のそばから離れません。
 この心に学び、この心が自分の血肉になったならば、人生は変わります。
 菩薩に近づけます。
 それは、私たち一人一人に安心(アンジン)がもたらされ、社会をより良きものとするための尊い道なのです」

(先生が作ってくださった写経用紙をいただいております。
 欲しい方はご一報ください、お送りします。
 書道教室へもぜひ、おでかけください)




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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