コラム

 公開日: 2012-03-13 

彼岸供養会などの祈りとは何か? ─ぬかづく心─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




 お彼岸か来ると、私たちはご先祖様や先に逝った方々を供養するために祈ります。
 その祈りの内容は、〈自分〉が故人の思い出をよみがえらせるだけではありません。
 祈りと言う以上、目に見えない世界の存在が前提となり、しかもその世界には、この世ならぬ気高さが感じられます。
 それはなぜなのか?

 祈る私たちは大日如来や阿弥陀如来を意識していなくても、合掌し瞑目する時、仏神の世界への扉が開くからです。
 私たちが〈み仏の子〉になっているからです。

 また、祈る私たちは、無意識のうちに、もう一つ重要なことを行っています。
 「夫が安らかに眠っていてくれるように」「母が迷っていないように}などと願う時、その願いを叶えてくださる存在を前提とし、そこに〈仏神の意志へお任せする〉という敬虔な心がはたらいています。
 自分の手が届かない世界への願いは、至純とも言える〈ぬかづく心〉を引き出しているのです。
 財力や権力や腕力や勝ち気を武器とする心は息(ヤ)み、人間の持つあらゆる高慢さが克服されています。

 3月11日、天皇陛下は、病み上がりで深呼吸や歩行のリハビリを行っているという状態にもかかわらず、東日本大震災追悼式典に出席してお言葉を述べられました。
 その全文です。

「東日本大震災から1周年、ここに一同と共に、震災により失われた多くの人々に深く哀悼の意を表します。
 1年前の今日、思いも掛けない巨大地震と津波に襲われ、ほぼ2万に及ぶ死者、行方不明者が生じました。
 その中には消防団員を始め、危険を顧みず、人々の救助や防災活動に従事して命を落とした多くの人々が含まれていることを忘れることができません。
 さらにこの震災のため原子力発電所の事故が発生したことにより、危険な区域に住む人々は住み慣れた、そして生活の場としていた地域から離れざるを得なくなりました。
 再びそこに安全に住むためには放射能の問題を克服しなければならないという困難な問題が起こっています。
 この度の大震災に当たっては、国や地方公共団体の関係者や、多くのボランティアが被災地へ足を踏み入れ、被災者のために様々な支援活動を行ってきました。
 このような活動は厳しい避難生活の中で、避難者の心を和ませ、未来へ向かう気持ちを引き立ててきたことと思います。
 この機会に、被災者や被災地のために働いてきた人々、また、原発事故に対応するべく働いてきた人々の尽力を、深くねぎらいたく思います。
また、諸外国の救助隊を始め、多くの人々が被災者のため様々に心を尽くしてくれました。
 外国元首からのお見舞いの中にも、日本の被災者が厳しい状況の中で互いに絆を大切にして復興に向かって歩んでいく姿に印象付けられたと記されているものがあります。
 世界各地の人々から大震災に当たって示された厚情に深く感謝しています。
 被災地の今後の復興の道のりには多くの困難があることと予想されます。
 国民皆が被災者に心を寄せ、被災地の状況が改善されていくようたゆみなく努力を続けていくよう期待しています。
 そしてこの大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝え、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切と思います。
 今後、人々が安心して生活できる国土が築かれていくことを一同と共に願い、御霊への追悼の言葉といたします」

 天皇陛下のお言葉とお心が私たちの心へ強く響くのは、そこに深く〈ぬかづく心〉を感じさせられるからです。
 天皇陛下は、御霊へぬかづき、祖霊へぬかづき、天神地祇へぬかづくのみならず、被災地へ手を差し伸べる世界中の方々、そして被災された方々、あるいは日本国民へすらぬかづく心がおありになられるのではないでしょうか。
 確かに、お言葉そのものは立場に立たれたもの言いになっていますが、不思議なことに、この文章を何度読んでも天皇陛下のお心が頭上から降ってくるという感覚が起きません。
 これは、天皇陛下の日常が祈りに満ち、「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である」とは、〈祈る者である〉ことを意味しているのではないでしょうか。
 天皇陛下と皇后陛下の気高さは、社会の最高位にありながら「人間の持つあらゆる高慢さ」が克服し尽くされているところに発しているのではないでしょうか。
 天皇陛下は実に、私たち日本人が持つ〈美しい心〉を生身に体現している者としてこそ、おわすのです。
(今、皇位継承の問題がうんぬんされていますが、天皇制という極めて文化的な問題を、生きものとしての血をどうつなぐかといったレベルや、イデオロギーのレベルだけでなく、こうした本質をふまえた論議が行われるよう願っています)

 祈る時、私たちは、意識している目的が達せられるかどうかという以前に、私たち自身が救われています。
 いざという場面で、私たちは弱き者です。
 しかし、弱き者として至心に祈る時、喘ぎはいつしか不動の呼吸に入っています。
 仏神に抱かれた者として、最強の存在になっているのです。
 ぬかづかないではいられない弱き身が、最強の金剛身となるところに祈り、すなわち宗教の真骨頂があります。
 お彼岸の供養会では、先に逝かれた方々のために、共に祈り、ぬかづく者としてひとときを過ごそうではありませんか。

 さて、お彼岸の供養会では、土砂加持法という秘法によってご加持したハイパワーの砂をお授けします。

1 法力が加わった砂は、いかなる迷いの中にある亡者をも必ず安楽の世界へ導き、浄土へ向かっている御霊へはさらに安心を増す力となります。
 お墓へ撒いたり、仏壇に供えたり、あるいは海へ撒いたりしてください。
 大きなご供養になります。
 対象は当山にご縁のある御霊に限りません。
 どうぞ、どなたでも、御霊の安心のために救いの土砂をお受けください。
2 すなおな懺悔の心でこの土砂を身につければ光明真言の力により罪科は早く消滅し、諸々の良き縁が生じます。
3 お柩へ納めれば、地獄への道を破摧して極楽への旅路が開けます。

 また、3月21日は、お大師様が弥勒菩薩様のもとへと旅立たれた日です。
 ご遺徳を偲び、「南無大師遍照金剛」の御宝号を108回お唱えして報恩のまごころを捧げましょう。

【日 時】 3月20日(火)午前10時より
【場 所】 法楽寺講堂
【ご供養の申し込み】
 どこで眠っておられる方のご供養もできます。
○お塔婆を申し込まれる場合…俗名・戒名(ない方はそのままで結構です)・命日・行年をファクスやメールにて、「塔婆申し込み」と明記の上、18日までにお送りください。
○お塔婆を申し込まれない場合…俗名・戒名(ない方はそのままで結構です)・命日・行年をファクスやメールにて、18日までにお送りください。
なお、「~家先祖代々」といったお申し込みでも結構です。
ご供養を申し込まれない方もどうぞ、ご遠慮なくご参加ください。
【送 迎】午前九時三十分に地下鉄泉中央駅近くの『イズミティ21』前へ送迎車がまいります。乗車希望の方は前日午後5時までにご連絡下さい。




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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