コラム

 公開日: 2012-07-30  最終更新日: 2014-06-04

子や孫のためにふり返っておきたい(その4) ─返事はいつでも明るくはっきり─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




〈玄関の引き戸の内側で、外に出られず途方に暮れている彼を発見しました〉


〈戸が開けられたので、彼は横へ飛びさえすれば自由が得られるのに、いくら誘ってもガラス越しに外を望むのみで窮したままです〉

4 「へ」 返事はいつでも明るくはっきり

 ただ一言『はい』の返事を元気に明るく答えよう。
 明るい返事から明るい動作、明るい動作から明るい性質が生まれる。
 返事一つが人間を偉くする。

 これは、私も家庭と学校でよくしつけられました。
 自分の子育てはほとんど妻任せでしたが、娘二人へ「大きな声ではっきりと!」だけは言い続けました。
 返事がはっきりできる人は、それだけで信頼を得られたりもします。
 返事とは実に恐ろしいもので、高慢心、優越感、差別意識、反抗心、怨念、嫉妬、侮蔑などの魔ものたちが、チラチラと見え隠れたりします。
 得体の知れぬ〈余分なもの〉が介在しないスッキリした返事には、人と人を結ぶかけがえのない価値があります。

 しかし、いくらはっきりしているからといって、いかにもマニュアルどおりの〈内容が感じられない〉返事もいただけません。
 もちろん、ご本人は一生懸命なのでしょう。
 あとは若い彼らの人間的成長を待つのみです。
 コンビニや食堂などで、パターン化されたセリフでも気配りや思いやりがありありと感じられる場合があり、そんな時は嬉しくなります。
 いとも簡単に喜んでしまい、いかにも単純な話ではありますが……。

 あるコンビニに、ハッキリ、キビキビと質問に答える小太りで物怖じしない店員さんがいました。
 例によって小さな嬉しさを抱えながら店を出ようとしたところ、「おにぎり2コで30円引きでーす!いかがですかー!」との声が聞こえ、思わず店内へ舞いもどってしまいました。
 おにぎりの棚の前にはすでに二組、お客さんがいます。
 会計して店員さんを誉めたところ、また心からの「ありがとうございます」が返ってきました。
 自動ドアの閉まる背中に、おにぎりを勧める声が再び聞こえ、この店は繁盛するだろうと確信しました。

 はっきりと返事をするのは、自分の精神衛生上も大いにプラスです。
 還暦を超えると身体的・精神的にいろいろな状態になりますが、返事によって〈復活〉するというおもしろい現象に気づきました。
 たとえば疲れのピークだなあと思っている時でも、玄関から宅急便屋さんの声がかかったりすると、寺務所内から発しても届くように大きな声で「はいっ!」と返事をします。
 品物を受け取って寺務所へ戻ると、何となく底を脱したような気になって、あとはどんどん回復します。
 もしかすると、無意識のうちに自分へ気合を入れているのでしょうか。

 最後にある「偉い」という言葉にはあまり敏感に反応する必要はありません。
 この小冊子が作られた昭和5年の日本はそうした雰囲気だったのですから。
 「偉くする」は「一人前にする」程度の受け止め方で良いのではないでしょうか。




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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