コラム

 公開日: 2012-08-11  最終更新日: 2014-06-04

子や孫のためにふり返っておきたい(その11) ─若い時は二度ないぞ─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






12 「わ」 若い時は二度ないぞ
 少年時代と青年時代は、一生涯の準備時代だ。
 大事業は大準備から生まれる。
 今だ、少年諸君、修養と健康の二大準備を忘れるな。

 一生も一日も仏道修行も、発心(ホッシン)から始まります。
 さあ、やるぞという決心がなければ、どこへも向かえません。
 そして修行に入ります。
 修め、行わなければ、人生の浪費です。
 そして、菩提(ボダイ…悟り)すなわち確かな結果を得ます。
 結果が得られればこそ、生き甲斐のある人生になります。
 そして、涅槃(ネハン…安寧)すなわち安らかな憩いと休息が得られます。
 修行の結果を確認して安心し、さらなる進展のイメージを希望としてこそ、次のスタートのための深い休息に心身を委ねられます。

 勉強でも、仕事でも、ボランティア活動でも、何ごとかを成すとは、こうした段階を経ることであり、しっかりした発心がなければ何ごとも成せません。
 心願成就は、心にある願いを明確にしてこそ自分の努力と縁の力と仏神のご加護があいまって成し遂げられます。
 ここで言う「準備時代」とは、「発心を固める時期」という意味です。
 そのためにこそ、修養を積み、健康増進をはからねばなりません。
 おかげさまの心できちんと人生をまっとうするという大事業には、人間としての基礎を固め、志を固めるという大準備が不可欠です。

 よく学び、よく遊んでこそ、志が生まれます。
 ここで注意せねばならないのは、志は「医者になって病気を治そう」「パン屋になって喜んでもらおう」「サッカーの選手になって活躍しよう」などいう形をとりますが、医者・パン屋・サッカーの選手は人生の〈目的〉ではなく〈方法〉であるということです。
 大切なのは、病気で苦しむ人を放ってはおけず、何かをしないではいられないという心です。
 大切なのは、おいしいパンを食べる人の笑顔を見たいという心です。
 大切なのは、サッカーの試合によるときめきを自分も得、観る誰かにもときめきを届けたいという心です。
 こうした心をしっかりと育てるのが真の発心であり、それができていれば、もしも医者・パン屋・サッカーの選手になれなくても、必ず他の〈方法〉で人生の〈目的〉は達成されます。

 こんなことを書くのは、私自身が、方法と目的を混同して方法に固執したばかりに遠回りをしたからです。
 子供の頃から政治家を目ざしてつまらぬことから挫折し、心の放浪が始まり、僧侶として生きるようになって初めて、ずっと抱いていた目的に気づきました。
 その過程でたくさんの方々へ迷惑をかけ、家族にも辛い思いをさせてきました。
 若い方々に私の轍を踏ませたくはありません。
 また、最近、各種研修会などで活躍しておられるAさんから、「若い方々はすぐに具体的な〈成功への役立つ方法〉を求めるばかりで、どんな成功も人間性を深めてこそ得られるという肝腎なところがなかなか理解してもらえません」とお聞きしたからです。
 たとえば収入の安定した公務員になりたいから、より採用されやすい大学や専門学校へ入る、たとえば花形アナウンサーになりたいから、より採用されやすい大学や専門学校へ入るといったあたりで燃え尽きてしまい、予定した方法がうまく行かなかった場合に、ただただ途方に暮れてしまうのだそうです。
 社会のために役立ちたい心で公務員をめざせば、公務員になれなくても、何らかの形で社会貢献はできるはずです。
 真実を伝えたいという心でアナウンサーをめざせば、アナウンサーになれなくても、何らかの形で真実を伝えることはできるはずです。
 この心を育てるために便利な方法はありません。
 人間としてしっかり生き、人間性を深めるのみです。

 若い方々には、修養と健康のために、よく学び、よく遊び、心に真の目的を確立していただきたいものです。




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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