コラム

 公開日: 2012-08-23  最終更新日: 2014-06-04

亡くなった人が送られたのと同じ宗教でなければ供養できないか ─お墓の前での唱え方─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






 勉強会でAさんからご質問がありました。
「ある方のお墓参りをしようということになってでかけました。
 ところが、いざ、手を合わせようとすると、どう拝めばよいかわかりません。
 故人は生前、ある新興宗教の熱心な信者で仲間に送られたらしいのですが、私は私で大日如来様を信じており、NHK大河ドラマ『平清盛』で天皇が亡くなった際にもずっと流れていた光明真言(コウミョウシンゴン)が身についています。
 結局、曖昧なまま、悼む気持だけ捧げて帰ってきましたが、どうも釈然としないのです」
 お答えしました。
「ただ偲び、悼むだけなら黙祷でもよいのでしょうが、供養したいと願うならば、一歩踏み出さねばなりません。
 故人が安らかであって欲しいと強く願われた貴方はそこでとまどい、疑問が生じました。
 とても尊く大事な成り行きです。

 私たちは、この世でまっとうな人生を送るために、さまざまな場面で導き手のお世話になります。
 親・教師・ご近所さん・友人・先輩・同僚・上司・何かの師匠など、〈師となってくれる人〉のおかげなくしては成長できません。
 もちろん、仏神などこの世ならぬ方々、あるいは書物や自然なども師となり得ます。
 この道理はあの世でも同じです。
 この世で煩悩にまみれていた人が、亡くなって急に清らかで安心できる存在になれましょうか?
 自業自得(ジゴウジトク)は普遍的原理なので、故人は生前の生き方相応の世界におられると考えるのが妥当です。
 それならば、やはり、〈師となる〉誰かの導きで迷いを脱し、より安心してもらいたいと願うのは私たちの自然な気持であり、道理ではないでしょうか。
 師はおられます。
 師は当然、み仏です。
 だからこそ、仏壇には必ずご本尊様がおられるのです。
 ご本尊様として導いてくださる〈あの世の師〉がみ仏です。

 ではお墓におけるご本尊様はどなたか?
 それは、必ずしも、故人のご葬儀におけるご本尊様であるとは限りません。
 第一には、故人は広大な〈み仏の世界〉の旅人となられ、もはや、特定のみ仏だけが導いてくださる世界におられるのはないからです。
 現に、四十九日忌は薬師如来のお導き、百か日は観音様のお導き、三回忌は阿弥陀如来のお導きをいただくなど、さまざまなみ仏によってあの世の関所を超えて行かれるからこそ、私たちは年忌供養を行っているのです。
 いつまでもご葬儀におけるご本尊様だけがついていてくださるわけではありません。
 第二には、〈み仏の世界〉への扉を開ける方法は、人それぞれだからです。
 たとえばAさんが光明真言を唱えるのは、単に信じている大日如来の世界へ入るだけではなく、そこを通じて広大な〈み仏の世界〉へと向かうためです。
 至心に真言を唱えて扉を開ければ、大日如来の世界を通じて無限の〈み仏の世界〉へと進み、その先で故人の御霊とも感応できることでしょう。
 もしもお地蔵様を信じている方ならば、お地蔵様の真言を唱えて心を向けることによって、同じく御霊との感応が可能となります。
 もちろん、『南無阿弥陀仏』でも『南無釈迦如来』でも結構です。
 つまり、お墓の前では、自分が信じているみ仏のお導きで心の扉を開き、供養のまことを捧げればよいのです。

 これからは、自信をもって光明真言を唱え、供養のまことを捧げてください。
 そうそう、そもそも光明真言はトランプで言えばスペードのエース格であり、どのような扉をも開ける力があるオールマイティーでハイパワーな真言です。
 あらゆる神社仏閣で通用します。
 ご精進ください」




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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