コラム

 公開日: 2012-09-23  最終更新日: 2014-06-04

「微笑みながら手術台へ向かった私」 ─信徒Aさんの生還─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。





 『ゆかりびとの会』会員Aさんから、会員はじめご縁の方々へご自身の体験をお伝えしたいという趣旨でお手紙をいただきました。
 一部、手を加え、ご披露します。

「私が肺癌の手術を受けたのは三年前でした。
 クリニックでガンがみつかり、次の病院へ紹介され確定。
 さらに大きな病院へと回され、抗ガン剤治療での入院となった折は助からないと覚悟。
 入院までの間、色々と身のまわりのことを処理しておこうと司法書士による遺言書作成も済ませ、不安も心配もない状態で家を離れようと思いました。
 入院後も治療法が何度も見直され、手術と決まって医師より報告を受けた折は涙を流して喜んだのを覚えています。
 手術の成功は断定出来ないと娘たちへ医師より伝えられたようですが、私は知らずにおりました。

 手術の前夜、病室のベッドでの夢は、今もはっきり脳裏にやきついております。
 最初の夢は奥深い山間の谷間。
 せせらぎのある風景で、まわりに高い岩が屏風のように連なり、岩肌に彫られているいくつもの仏様のおだやかなお顔に心が癒されました。
 次にみた夢は、大きな寺院の本堂の仏像のまわりを数十人もの御住職様方が色とりどりの袈裟衣をつけ、手を合わせ、読経しながら歩くお姿でした。
 そんな夢をみてから手術台に向かう私は何の不安も心配もないおだやかな笑みを浮かべ、娘たちに手を振っていたと後に聞かされました。
 医師との出会いに恵まれ神仏に守られて、第二の命をいただいたと感じております。

 日々に感謝しながら生き、相田みつをさんの言葉『生きているうち、はたらけるうち、日の暮れぬうち』とある中で最後の『日の暮れぬうち』へ今の自分を重ねてしまいます。
 まわりにいる方に『おかげさま』の心で接し、『ありがとう』の心で日々を過ごしたいと願っています。
 『ゆかりびとの会』会員の皆様をはじめご縁の方々と信仰心の大切さを分かち合えるよう希(ネガ)い、ペンを置きます。」

 Aさんは「不安も心配もない状態」を求めて手を尽くし、手術室へ向かう時は「不安も心配もない」心になっておられました。
 不安は、自分の先行きが見えないことに発し、心配は、自分の死後、近親者たちに起こり得る混乱の予想に発しますが、準備を整え、み仏のご加護を実感する中でいずれも解消されました。
 まさに経典が説く成就法における「自分の功徳力」と「如来の加持力」、努力とご加護の世界です。
 成就法はもう一つ「縁の力」を説きますが、感謝を忘れないAさんは、病気になる以前からすでに、十分、この力に包まれながら生きて来られたのではないでしょうか。

 それにしても、「助からないと覚悟」していても、手術による平癒の可能性が出てきた時に「涙を流して喜んだ」というくだりには、私も涙が出そうになります。
 ──どれほど嬉しかったことか……。
 いのちも心もAさんのいのちと心なのに、私のいのちと心が感応しています。
 Aさんの涙はもう、み仏の確かなご加護を示していたのではないでしょうか。

 運転しないAさんがご家族の車でご来山されると、顔見知りの方々が、旧知の親友にでも出会ったかのように喜ばれます。
 Aさんの笑顔に呼応して、周囲の人々の顔にも笑いの花が咲きます。
 これはまぎれもなく、和顔悦色施(ワゲンエツジキセ…佳い表情を示すことによって、周囲へ和やかさや悦びをもたらす布施)です。
 和顔菩薩(ワゲンボサツ)様とでもお呼びしたくなるAさん、これからも元気で当山へ足をお運びください。合掌



 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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