コラム

 公開日: 2012-10-01  最終更新日: 2014-06-04

魂の浄化とは何か?

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




〈台風一過の早朝〉

 ときおり、「魂の浄化ってしていただけるのですか?」という問い合わせがあります。
 ご祈祷はしますが、貴方の努力も必要ですよと答えると、あまり、ご来山されません。
 もしかすると、超能力者にバシッと清められ、過去の一切をきれいさっぱり始末するといったイメージを持つ方が多いのかも知れません。
 もちろん、そんな都合の良いことは誰にもできず、「もう、貴方はきれいです」などというご託宣など当てになろうはずはありません。
 では、仏法における魂の浄化とは何か?

1 み仏のご加護

 み仏を信じ、み仏の前で懺悔し、清らかな者として生き直したいと願う心は必ず〈原因〉として何らかの〈結果〉を招きます。
 〈結果〉は、み仏のご加護です。
 ご加護とは、拝んでもらったから、もう、大丈夫といったものではありません。
 み仏は心におられ、そこから告げられる無言の言葉が魂に響いてくるということです。
 では、懺悔し、み仏の世界へ入った行者の祈祷を受ければ、いかなる言葉が魂へ届いてくるのか?
 それが、「堕罪の四因」を転じて「善なる四因」を伸ばそうとする心です。

「私は、仏法の説く真理について無知だった。
 これからは、智慧を得られますように」
「私は、気ままで放逸(ホウイツ)だった。
 これからは、人間としての戒めに背かずに生きられますように」
「私は、仏法僧へ不信ばかり抱いていた。
 これからは、信じて導かれますように」
「私は、執着や怒りや慢心などの煩悩に流されていた。
 これからは、煩悩を大欲(タイヨク)に変えて生きられますように」

 無知・放逸・不信・煩悩が「堕罪の四因」です。
 そして智慧・不放逸・信・煩悩の滅尽が「善なる四因」です。
 み仏のご加護とは、「堕罪の四因」に気づき、「善なる四因」が心に浮かぶことに他なりません。

2 自分の努力

 もうおわかりのように、自分の努力とは、「善なる四因」をきちんと心に保ち続けることです。
 前段で気づいた内容を忘れず、戒めを守って生きることです。
 もしも、戒めに背いてしまったなら、また、懺悔し、「善なる四因」をとり戻せばよいのです。
 心のはたらきようには習慣性があり、「堕罪の四因」が習慣づけられている心は、簡単に「善なる四因」だけで動くようにはなりません。
 だから、決心の強さと、粘り強さが求められます。
 自分の汚れを見逃さない誠意を持ち、経典を読んだり、真言を唱えたり、写経を行ったり、自分のできる努力を重ねましょう。

3 自分の努力その2

 努力にはもう一つあります。
 それは、自分を懺悔させたものにヒントがあります。
 なぜ、深く懺悔をしないでいられなかったのか?
 誰かを傷つけてしまったのなら、相手の苦しみを想い、取り返しがつかないことをしたという自責の念が自分を苦しめたからではないのか?
 実に、悪業(アクゴウ)にふさわしい苦しみを感じればこそ、真の懺悔ヘと至ったのです。
 苦しみを感じられない人は、懺悔ができない代わり、悪業にふさわしい別の苦しみを必ず体験せねばならず、しかも、懺悔しないうちは同じような悪業を重ねるので、いつかまとまった大きな苦しみに襲われるのです。

 懺悔する人は、自分が直接、害を加えた相手だけではなく、他の人々の苦しみにも気づくはずです。
 万人に「堕罪の四因」が宿っており、その罪深い行為によって傷つけられる人も又、無数にいるからです。
 他の苦しみを放置せず、自分の苦しみとして引き受け、他の苦しみを解き放ちましょう。
 それによって、自分が犯した悪業の〈結果〉を積極的に先取りしたことになり、必然的に、悪業が持つ悪しき〈結果〉を招く力を消滅させられるのです。
 悪業を積んだ過去の歴史は変えられませんが、悪業のはたらきがなくなれば、それは毒薬が中和剤によって毒のはたらきを失うようなものです。
 これこそが、自分の努力による魂の清めに他なりません。

3 結論

 魂の浄化には三つの方法があります。

○至心に帰依(キエ)し、懺悔し、祈りの力によって「堕罪の四因」と「善なる四因」に気づかされること。
○気づいた「善なる四因」を保つ努力を怠らないこと。
○他の苦しみを自分の苦しみとして引き受け、他の苦しみを取り除くことによって、自分の悪業から悪しき結果を招く力を消滅させること。

 仏法が説く真の清めを行い、自他の苦しみを取り除こうではありませんか。





 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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