コラム

 公開日: 2012-12-29  最終更新日: 2014-06-04

平成25年(2013年)の運勢について ─どんな年になりそうか─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






 平成25年(2013年)の運勢についてポイントを記します。

1 新たなものがどんどん伸びる年になることでしょう

 あたかも地中から芽が出て茎が伸び花が咲くような自然な動きですが、肝腎なのは、そもそも種自体に備わった力が〈因〉としてあればこそ花へ至るのであり、水も養分も光も温度も、あくまでも〈縁〉であるというところを勘違いしないことです。
 私たちの生活にあてはめれば、たとえば小さな子どもがお習字やピアノや水泳などが上達した場合、親や先生の指導が不可欠なのは当然としても、小さな子どもの身体と心にすばらしい〈可能性〉が秘められていたことに驚嘆し、尊ぶ気持を持ち続けたいものです。
 同じように、誰かの何かを応援する場合は、「私がこれだけしてやっている」と考えるのは邪心であり、縁の一端を担わせていただくことへの感謝を忘れないようにしないと、誰も望まない残念な方向へ進みかねません。
 あくまでも恩を着せず恩を忘れないのが人の道であって、恩を着せた瞬間に、残念ながら、善行は悪行へと裏返ってしまいます。
 仏法では、善悪の基準はあくまでも動機にあり、我(ガ)という穢れのない考えや言葉や行いこそが自他へ善なる結果をもたらす善行となります。
 相手が動植物であれ、人間であれ、組織であれ、真の善行をほどこせば大いに伸び、喜びや満足感や誇りを与えてくれることでしょう。

2 悪しきものも、縁次第でどんどん伸びる可能性があり、悪しきものと縁にならぬよう、あるいは悪しきものの根は早めに断つよう、注意してかかりたいものです

 最も注意したいのは、不満が裏返った高慢心です。

 漫画家小林よしのり氏が、12月27日付の朝日新聞「ネット右翼ともたれ合う」で鋭い指摘をしています。
「グローバリズムや小泉構造改革の影響で、安定した仕事につけず人間関係でも孤立した人々が急増した。
 そんな人々の一部が『誰からも必要とされない無価値な自分』に履かせるゲタとして愛国心を使い、他人をたたいて憂さを晴らしている。
『国を愛し、行動する自分は、そうでない人々より価値がある』というわけだ。」
「わしは漫画で安倍氏を批判しているから、わしがネットで生放送をすると大挙して押し寄せ、中傷のコメントで画面を埋め尽くしてしまう。
 まるで暴走族だよ。
 現実との接点が乏しいから、陰謀論にもはまりやすい。」
「共同体を失って砂粒のようにばらばらにされ、他人に認められたい願望がまったく満たされない。
 そんなネット右翼のような人間たちの個をどう安定させるか。」

 大津市の中学2年生が自殺した問題では、学校や市教委へ抗議の電話やメールが殺到して業務へ深刻な影響を及ぼし、学校爆破を予告する脅迫事件まで発生しました。
 あまつさえ、19才の少年が「いじめ問題で真実を隠していると思う。許せない」と沢村憲次教育長をハンマーで襲撃する暴挙に出ています。
 この自殺といじめは、警察がたくさんの生徒たちへ大々的な捜査を行った極めて象徴的な事件であり、今後の教育と捜査のありようを考える重大な問題をはらんでいます。
 生徒も、先生も、父兄も、社会も、精神的に未熟な子供たちが起こしたり巻き込まれたりし得る刑事事件と本来の教育のありようを、冷静に慎重に深く考慮し、速やかに手を打たねばなりません。
 それ以外、こうした不幸をくり返さないためのスタートラインに立つ方法はありません。

3 正義感と高慢心について要注意

 私たちが正義のありかを考え、正義の実現のために私欲を捨てた行動をとることは、人間として尊いことです。
 しかし、正義の旗を立てて不正義を攻撃する際に、自分自身をふり返らねば、結局は正義の実現から遠ざかるばかりか、自分が新たな不正義を行いかねません。
 前に挙げた小林よしのり氏への〈暴走族的〉攻撃は、原論の自由を暴力的に破戒する行為であり、不正義です。
 学校の爆破予告も、教育長への暴力も、明らかに不正義です。
 何かを「けしからん!」と憤ったならば、まず、自分のそうした判断が本当に正しいのかどうか、調べる必要があります。
 なぜなら、人間は皆、仏神ならぬ未熟な存在だからです。
 しかも、怒りはたやすく思考停止させ、これまでやってきた自分の善行を帳消しにするばかりか、他人の心身を傷つけるという悪行へと走らせるからです。
 至心に調べれば、必ず、謙虚になります。
 なぜなら、「自分がいかに知らなかったか、今もいかに知らないことが多いか」がわかるからです。
 そして、思考と行動が胆略的につながらず、軽挙妄動はできなくなります。
 また、調べるのと同時に、居丈高になっている自分に高慢心はないかどうか、ふり返りたいものです。
 高慢心は他を貶めて自分を高くしようとする自己中心的心理から発しており、創造的発想も、自他を救う行為も、もたらしはしません。
 結局、憂さ晴らしに走り、他人様へ迷惑をかけ、悪しき業(ゴウ)を積んで終わりになってはどうしようもないではありませんか。

4 心のトレーニングにより、よりよく生きて、よりよい社会をめざしましょう

 特に、政治や宗教やマスコミが歪んだ正義感を利用すれば恐ろしい成り行きになりかねません。
 停滞から発展へと切り替わる今年の運気に乗って伸ばしたいものと、伸ばしてはならないものとをきちんと見分け、よりよく生きられるよう心のトレーニングを行い、よりよい社会をめざしたいものです。


 
 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

大師山 法楽寺 [ホームページ]

遠藤龍地

宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL:022-346-2106

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
お客様の声

○Aさん(中年女性)の場合 心身の不調を縁としてご加持を受け、自分の願いが通じると実感されました。 そして祈り方を覚え、商売や家庭にさまざまな問題を抱えなが...

 
このプロの紹介記事
遠藤龍地 えんどうりゅうち

人々が集い、拠り所となる本来の“寺”をめざして(1/3)

 七つ森を望む大和町の静かな山里に「大師山 法楽寺」はあります。2009年8月に建立されたばかりという真新しい本堂には、線香と新しい畳のいい香りが漂います。穏やかな笑顔で出迎えてくれた住職の遠藤龍地さんにはある願いがありました。それは「今の...

遠藤龍地プロに相談してみよう!

河北新報社 マイベストプロ

宗教宗派を問わず人生相談、ご祈祷、ご葬儀、ご供養、埋骨が可能

所属 : 大師山 法楽寺
住所 : 宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL : 022-346-2106

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

022-346-2106

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

遠藤龍地(えんどうりゅうち)

大師山 法楽寺

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
村上春樹氏の「影と生きる」に想う ─影が反逆し始めた世界─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 世間は万華鏡 ]

自衛隊員の本音 ─出征する覚悟、辞める無念─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 不戦堂建立への道 ]

12月の守本尊様は千手観音菩薩です ─救われる時─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 今月の守本尊様・真言・聖語 ]

Q&A(その32)自業自得なら廻向で救われない? ─因果応報と空の話─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 仏教・密教 ]

一年と一周忌供養 ─あの世でもこの世でも救われる話─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 葬儀・供養の安心 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ