コラム

 公開日: 2013-01-05  最終更新日: 2014-06-04

戦争回避 ─お正月に祈ったこと(その2)─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




〈地域で作る正月飾り〉

 戦争の回避について書き加えておきます。
 前回、書いたとおり、「戦争」と聞いただけで考えることも拒否してしまうなヒステリックな反応だけでは、到底、実際の戦争は避けられません。
 なぜなら、相手が居るからです。
 だから、国民がそれぞれの立場なりに歴史を学び、人間が殺し合う戦争の実態について想像力をはたらかせ、人間として行うべきものではないとしっかり判断し、避ける方法を考えねばなりません。
 人は皆、自分や家族などの幸せを求め、自分や家族などの苦しみを解消しようとします。
 こうした面を持っている存在であるという根本的なありようについては、自分も家族も、見ず知らずの他人もまったく平等です。
 自分や自分の家族だけの幸せを求める権利を持っている人は、誰一人いません。
 自分や家族の幸せを求めるために、誰かを苦しめ誰かを殺すなどということは許されようはずがありません。
 しかし、人類は、世界中のどこかで、相手を苦しめ、殺し、自分も苦しむ戦争を絶えず行いながら歴史を紡いできました。

 こと、戦争に関しては、人類は野蛮の度を深めています。
 それは、科学技術の発達により、武器という道具が〈便利〉さを増してきたからです。
 第三次世界大戦が起これば、人類はほとんど滅亡するであろうと誰しもが予測できるほど、核兵器に代表される道具たちは発達を遂げました。
 こうしている今現在も、世界中で、より安全により確実に、よりたくさんの相手を殺せる道具、より広範囲に破壊できる道具が競って開発され続けています。
 しかも、私たちの心のありようは、お釈迦様の時代と比べ、どれほど煩悩(ボンノウ)が克服されてきたか定かではありません。
 身体の病気については、科学の力で不治の病がどんどんなくなる一方、心の病気はむしろ広がってきています。

「私たちは、空(クウ)というありようをいまだに体感できぬまま、多くの時間を自己中心的に生き、好きな人を大切にし、嫌いな人に害意を抱き、見知らぬ人には無関心で、ストレスと闘っている心はいつ病気に罹るかわからない。
 そして、国家という集団を形成し、武器をどんどん高性能化させている」
 これが冷厳な事実です。

 人類はまず土地の奪い合いで戦争を行い、次いで資源の奪い合いで戦争を行い、これからは食料の奪い合いが戦争の目的に加わることでしょう。
 戦争の危機は、深刻さの度を増しています。
 当然のことながら、食べなければ生きられないからです。

 こうした時代に生きている私たちにとって焦眉の急は、絶対に戦争をしないという意志を明確にした上で、戦争を行わずに日本を守る方法について真剣に考えることではないでしょうか。
 戦争の回避は、たった今、私たちが真剣に取り組むべき最大の課題であり、国民一人一人の生活に直結した問題です。
 いったん戦争が始まれば、被災地の復興も、景気の回復も、福祉の増進も、老朽化したインフラの整備も、すべては夢となり果てます。


〈草の根がからみついたボロボロの手帳〉

 前回、沖縄県で収集した御英霊の御遺品についても書きました。
 メガネや靴や印鑑や薬きょうなどに混じって特に目を引いたのは、将校用の手帳でした。
 御英霊は洞窟の中から入り口へ向けて銃を撃った状態で火炎放射器に上体を焼かれ、無惨に炭化し、下半身だけがお骨として収集できました。
 そこにあったのが革製の手帳でした。
 供養法の途中で、最後まで徹底抗戦し壮烈な最期を遂げた御英霊のおみ足を洗いながら感じたのは「自分と同じ思いをさせたくない」でした。
 護国の神となられた御英霊は、私たちへ同じ轍を踏んでくれるなと願っておられるに違いありません。
 それは、私たちがあの世へ行っている状態を想像してみてもわかります。
 子孫や後世の人々へいのちをも落とすような苦労をさせたいと願う祖霊になど、なりようはずがないではありませんか。

 御英霊をはじめ祖霊方の願いに応えるためにも、戦争を回避すると明確に決心しようではありませんか。




 
 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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