コラム

 公開日: 2013-02-03  最終更新日: 2014-06-04

第一回法楽塾 ─『ダライ・ラマ法王の仏教哲学講義』を読む(1)─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。





 第一回法楽塾のテキスト『ダライ・ラマ法王の仏教哲学講義』です。
 わかりやすくお話しします。
 もちろん、読経の勉強なども行います。

第一章 仏教における論理的思考の重要性

第一節 はじめに

1 お釈迦様が最初に説かれたこと

「これからの講義でわたしは《四つの聖なる真実(四聖諦(ししょうたい)》という、含蓄深い教義を通じて仏教の哲学について説明してゆきたいと思います。」

 お釈迦様は、ヴァーラーナシーで四人の苦行者へ説かれました。
・真の苦しみ(苦諦(くたい))…輪廻(りんね)の世界における我々の実情を、真の苦しみとしてとらえた。
・苦しみの真の原因(集諦(じったい))…苦しみの生存の真の起源・原因が執着や欲望であると理解すること。
・苦しみの真の消滅(滅諦(めったい))…苦しみが真に消滅した状態についての教え。
・苦しみの消滅に到る真の道(道諦(どうたい))…真の消滅を実現するための修行法。
 これが最初の転法輪(説法)です。

2 神のような絶対者を認めない

「ゴータマ・ブッダの生涯の物語は三つの部分からなっています。」

・他者のために悟りを目指す、利他的な意志(菩提(ぼだい)心(しん))を生じた次第
・福徳と智慧とを蓄積していった次第
・悟りを達成して、説法の輪を回した次第(転宝輪(てんぽうりん))

「仏教の思想では、キリスト教の神のように最初から悟っているような絶対者は存在しない、と考えられている」
「人が悟りを開いて仏陀になるためには、必ず修行過程を経なければならない」

 仏教を導くのは人間から隔絶した神ではなく、決心して志を貫き修行した結果、悟りを開いたこの上ない人格者としての仏陀です。
 そして、私たち全員が仏陀となれる可能性を持った存在です。
 だから、落ち着いた精神状態で道理をもって思考すれば、誰でもが仏陀の説かれた慈悲と智慧について理解し得るはずです。そして仏陀をめざせるのです。

3 仏教にさまざまな宗派がある理由

「仏教にはさまざまな学派があって、(1)他者のために悟りを目指す、利他的な意志をどのように生じたらよいか、(2)福徳と智慧をどのように蓄積したらよいか、(3)どのようにして悟ったものとなるかという点について、多くの異なった説明をしています。」

 ときおり、皆さんから「仏教には、どうしてたくさんの宗派があるんですか?」と問われます。
 あるいは「皆、お釈迦様の教えだから、どうせ同じなんですよね?」とも言われます。
 ほとんどの方々は宗派の違いをよく調べて価値を見つけるよりも、まるで〈政治家の派閥〉といった感じ方をされているように見受けられます。
 人によっては「宗派なんて言っていがみ合わないで、皆、いっしょにやったどうですか」とご指導くださったりします。
 しかし、一人の登山家がどの山道からも同時に山頂をめざせないのと同じく、〈どの道か〉を一歩一歩登るしか、修行の方法はありません。
 行者にはそれぞれ会得した方法や境地があり、それは、外科医がメスを自分の身体の一部として使いこなせるほど習熟した心技体をもって病魔へ立ち向かうのと同じです。

4 祖師様方には類似性がある

「仏陀やキリスト、あるいは他の人生の教師たちがみな、単純さと、他の人たちの真の利益を求めようとする献身的な愛情とによって特徴づけられた生き方をしているということは、わたしにとっては大変重要な意味を持ってきました。
 これらの指導者はみな、他の人々に幸福をもたらすために、苦難を顧みず、進んで苦を引き受けるという態度をはっきりと示しています。」

 およそ、祖師とされる方々はすべて、人々のために自分が苦を背負うことを厭(いと)いません。慈悲や愛に満ちた存在です。




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

大師山 法楽寺 [ホームページ]

遠藤龍地

宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL:022-346-2106

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
お客様の声

○Aさん(中年女性)の場合 心身の不調を縁としてご加持を受け、自分の願いが通じると実感されました。 そして祈り方を覚え、商売や家庭にさまざまな問題を抱えなが...

 
このプロの紹介記事
遠藤龍地 えんどうりゅうち

人々が集い、拠り所となる本来の“寺”をめざして(1/3)

 七つ森を望む大和町の静かな山里に「大師山 法楽寺」はあります。2009年8月に建立されたばかりという真新しい本堂には、線香と新しい畳のいい香りが漂います。穏やかな笑顔で出迎えてくれた住職の遠藤龍地さんにはある願いがありました。それは「今の...

遠藤龍地プロに相談してみよう!

河北新報社 マイベストプロ

宗教宗派を問わず人生相談、ご祈祷、ご葬儀、ご供養、埋骨が可能

所属 : 大師山 法楽寺
住所 : 宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL : 022-346-2106

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

022-346-2106

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

遠藤龍地(えんどうりゅうち)

大師山 法楽寺

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
自衛隊員の本音 ─出征する覚悟、辞める無念─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 不戦堂建立への道 ]

12月の守本尊様は千手観音菩薩です ─救われる時─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 今月の守本尊様・真言・聖語 ]

Q&A(その32)自業自得なら廻向で救われない? ─因果応報と空の話─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 仏教・密教 ]

一年と一周忌供養 ─あの世でもこの世でも救われる話─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 葬儀・供養の安心 ]

消えた因縁 ─心の檻(オリ)から脱した話─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 世間は万華鏡 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ