コラム

 公開日: 2013-03-01  最終更新日: 2014-06-04

ついで参りをしても罰が当たらない方法

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




仙哉

〈うさぎ野仙哉君〉

 仙南の町に住むAさんが人生相談にご来山されました。
「私の一族は栃木県出身で、栃木県にお墓がたくさんあります。
 わりと遠い縁でも、小さい頃に可愛がっていただいた記憶のある方などもおられるので、両親のお墓参りをした足で向かおうとするのですが、ついで参りをすると罰が当たると聞いていたので、なかなかお線香をあげられません。
 結局、これまでお参りできたのはほんの二回だけです。
 両親のいる墓地から遠くないところにある墓地なのに、いつも心残りのまま、帰ってきます。
 本当に、ついで参りをすれば罰が当たるんでしょうか?」

 お答えしました。
「その言い伝えの根拠を考えてみましょう。
 仏神や御霊は最も崇高な存在であり、そこへお参りするのが仕事のついでであったりしたなら、仕事が一番、仏神は二番ということになってしまいます。
 それでは、人間としてよろしくないのではないか、という考えに発しているのではないでしょうか。
 仏神や御霊を軽んじてはならない、さらには、自分より上位の相手へ対して失礼であろうというわけです。
 たとえば先輩のお宅へ就職の相談へ行こうとして、パチンコ屋へでかけたついでに寄ってみるような気持ではうまくゆくはずがないので、一理あります。
 こうした内容をわかりやすく『罰が当たる』と言うようになったのです。

 確かに、崇高な存在を軽視する慢心はよい心ではありません。
 しかし、日本の仏神は、教え、諭しはしますが、『目には目を』と報復するはずがなく、そのお心を忖度してみれば少々景色が変わります。
 まず、お参りしたいという心と、それをついでに行うという心を天秤にかけ、〈ついで〉の方を重くみて〈お参り〉を否定したり、拒否したりされましょうか。
 ついでにやろうとする愚か者の小さな善心でも、それをちゃんと観て、お慈悲をくださるのが仏神であり御霊ではないでしょうか。
『お前、さっき、パチンコ屋にいただろう。
 そのついでに俺の所へ来たなんて不埒な奴だ。
 ましてや、話は就職の頼みだと?
 話にならん。
 顔を洗って出直してこい!』
 これは人間界の成り行きであって、仏神も同じはずはありません。
 だから、お参りしたいという心は必ず届くはずです。
 
 さて、小さな善心が実ると信じられる安心な解決法はあるか?
 一つは、『ついでで申しわけありません』と心から謝りつつお参りすることです。
 経典は説いています。

『謝る者へ怒鳴るなら、仏弟子ではない』

 懺悔を伴う善行は、まぎれもなく善行なのです。
 もう一つは、最初から、目的意識をはっきり持ち、仕事もお参りも今日の予定と決めて出発することです。
 そうすれば、道順やスケジュールの都合でどちらが先になろうと、片方が〈ついで〉にはなりません。
 人の道を道理によって説く仏法は、なによりも動機を重んじます。
 いかなる心で行うか、そこが最重要です。
 軽んずることなく、信念をもって行えば、順番がどうであろうと問題ではありません。

 どうぞ、不安を持たず、『今日は栃木中へお参りだ』と清らかな心で、堂々とたくさんのお墓へ詣でてください。
 そもそも、私たちは、お盆やお彼岸でそうしているではありませんか。
 形式的なタブーを怖がらず、安心して、よき行為を実践してください」




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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