コラム

 公開日: 2013-04-11  最終更新日: 2014-06-04

公開Q&A(その2)心の仏様と仏壇の仏様が違うのですが……

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。







 公開セミナーでの質疑応答です。
 プライバシーを守りながら、補足し、要点を書きとめておきます。

質問2 私はお地蔵様が大好きでいつもお地蔵様を心に思い描いているのですが、家の仏壇のご本尊様はお釈迦様です。
 だから、座ると、まずお地蔵様を思いだして、ご先祖様が守っていただくよう、家族が今日も無事で過ごせますようお祈りし、最後に目を開けてお釈迦様へご挨拶をして終わります。
 何となくしっくりしない気持でいます。

回答2 祈り方を変えれば問題は解決されます。

 こうしたご質問は結構あります。
 朝に、孫と一緒にお日様へ合掌し、それからお仏壇にお線香を上げて一日が始まる方もおられます。
 神棚の前で立って柏手を打ち、そのままお仏壇の前に座って般若心経を唱える方もおられます。
 それぞれが得心し、安心して毎日を過ごされればそれで結構ですが、もしも違和感が生じたならば、放置せず、プロへ訊いてみるのが一番です。

 さて、今回ご質問された方の場合は、まず、心中のみ仏であるお地蔵様を瞼の裏側へ映し出し、「南無大施徳菩薩地蔵尊(ナムダイセトクボサジゾウソン)」という御宝号、あるいは「おん かかか びさんまえい そわか」と真言を唱え、心ゆくまで祈ってから(できれば「お地蔵様と自分」という分ける意識がなくなってから)、おもむろに目を開けましょう。
 次に、お仏壇におられ、ご一家とご先祖様方を365日、24時間ずっとお守りくださっているお釈迦様へ「南無大法教主釈迦如来(ナムダイホウキョウシュシャカニョライ)」という御宝号、あるいは「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」の真言を唱えましょう。
 次に、ご先祖様方を「南無先祖代々一切精霊」とご供養しましょう。
 次に、「家族が今日も無事で過ごせますよう」にと願いをかけましょう。

 何ごとも〈公と私〉があります。
 心中におわすみ仏は、私的な領分のみ仏です。
 このことについては、誰も指一本、触れるべきではなく、触れられもしません。
 その点で、中国政府がチベットの人々の心の中にまで入り込み、仏教徒の心からチベット仏教を追い出そうとしている宗教弾圧は、非人道的であり、できないことをやろうとする愚行です。
 だから、まず、お地蔵様へ一心に祈るのは当然です。

 さて、仏壇におわすみ仏は、公的な領分のみ仏です。
 なぜ、「公」かと言えば、一家一族をあの世とこの世とを問わずお守りくださっているからです。
 もちろん、その方が自分の心中のみ仏となれば、その方にとって公私共にお守りいただいていることになり、これも一つの形です。
 だから、そうした方を尊び礼を尽くし、祈るのは当然です。

 このようにして、まずみ仏をご供養してから、願いをかけましょう。
 それは、誰か信頼のおける方へ一心上の相談をし、力を貸してもらおうとした時、お土産を持参したりするなど相手への信頼に応じた気配りをし、丁重な挨拶をしてから用件を切り出すのが大人のふるまいであるのと同じです。
 だから、仏教のお次第は、必ず、み仏へ礼を尽くしてから祈願するという順番になっています。
 そして、願いをかける順番も、まず、今の自分たちが存在できる縁となり、いのちをつないでくださったご先祖様方の安寧を祈り、それから自分たちのことに移るのもまた、当然です。

 こうして整理すれば、心中のみ仏と一体になりつつ、お仏壇のみ仏にも失礼なく過ごせ、やがてお仏壇のみ仏との距離も縮まることでしょう。
 そもそも、み仏は、私たちの心にある多様な尊さが異次元へ昇華して結晶した方々であり、そのゆえにこそ、お名前もお姿もおはたらきも、さまざまあるのです。
 私たちが「~が一番」「~さえあれば」という偏狭さを離れれば、他宗を「邪宗!」として傲慢に罵ることもなくなり、心は豊かさを増すことでしょう。
 また、公と私の区別をする意識がきちんとはたらけば、心中は微動だにせぬまま他の宗教の行事などへも礼儀正しく参加でき、神のお告げや過激なイデオロギーによる無法な行為もなくなることでしょう。

 今日の守本尊大日如来様の真言です。
https://www.youtube.com/watch?v=LEz1cSpCaXA


 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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