コラム

 公開日: 2013-04-27  最終更新日: 2014-06-04

この世は極楽浄土よりも悟りやすいというお話

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。








 もしも、地獄界や餓鬼界などに生まれたならば、苦しみに耐えるだけで精いっぱいとなり、み仏の教えを学び実践する余裕はありません。
 そうかといって、もしも、天界に生まれたならば、天界から堕ちる時がこないかぎり苦はなく、寿命も長いのでなかなか修行はやれません。
 しかし、人間に生まれた私たちは、その気にさえなれば、いつでもみ仏の教えを学び実践できます。

○限りあるいのちであると実感すれば、「無常」を理解できます。
 自分の寿命が腑に落ちる以上、すべては変化しとどまることがないという無常の理をはっきりとつかむ方法はありません。
 無常を突き詰めてゆけば、やがて、空(クウ)もつかめることでしょう。
 そうなれば、この世の観えようは一変します。
○我(ガ)によってぶつかりあっているために「苦」を実感できます。
 お釈迦様は「苦はあるけれど楽もあるからいいさ」というレベルではない苦を説かれました。
 たとえば大病に罹って自分のいのちがままならぬことを知り、意図しないのに誰かを傷つけて自分の愚かさや運の力に立ちすくむ時、「楽もあるから」という考えは飛散します。
 根源的な苦は私たちのいのちと共にあり、根源的方法によればこそ、そこから解き放たれます。 
○因縁による結果がわかるために「因果応報」を信じられます。
 相手のオモチャを奪えば相手は泣いたり、飛びかかってきたりして、子供でも自分がやったことは自分に跳ね返って来ることを知っています。
 大人の世界に生きるようになれば、悪者がはびこり、善人が苦しんだりしている不条理を知りますが、それは、子供の時代と違って因縁のからまりが複雑になり、すぐに確認できる形をとらないだけのことです。
 子供の頃に因果応報をよく心へ刻んでおけば、現実の不条理に潰されず、曲がらず、正義感や慈悲心を保ちながら理想に向かって歩めます。

○周囲の生きとし生けるものに苦があるために、「布施」の実践ができます。
 布施行に励めば、その善行の報いとして財物に恵まれ、修行の余裕はさらに増します。
○自己中心でままならない状況をつくるために「持戒」の実践ができます。
 持戒行に励めば、その善行の報いとして威力が備わり、修行の余裕はさらに増します。
○思い通りにならないために「忍辱(ニンニク)…忍耐」の実践ができます。
 忍辱行に励めば、その善行の報いとして健康に恵まれ、修行の余裕はさらに増します。
○怠惰では社会人として生きられないために「精進」の実践ができます。
 精進行に励めば、その善行の報いとして光輝が備わり、修行の余裕はさらに増します。
○散漫になっては何ごとも成果を得られず心も不安定なので「禅定」の実践ができます。
 禅定行に励めば、寂静の境地が得られて心身がおちつき、修行の余裕はさらに増します。
○世間を渡る知恵だけではその場しのぎなので、「智慧」の実践ができます。
 智慧行に励めば解脱に近づき、修行の余裕はさらに増します。

 私たちは、悪しき報いの強い地獄・餓鬼・畜生・修羅の世界に生まれず、楽が続く天人の世界に生まれず、その間にある存在として生きているために、徳ある行動ができます。
 もちろん、周囲の苦に見て見ぬ振りをしたり、自己中心のままで周囲と傷つけ合う日々を送ったり、思い通りにならないために心が荒んだりするかも知れません。
 それは地獄などへ近づく道であり、私たちは、自分の心がけ次第で光ある方向へも闇の方向へも歩めます。
 ただし、その光と闇は自分の一心に実現されるものであって、財物や名誉などのあるなしとは無関係です。
 お線香を用いた供養についてお話をする際に、こんな言い方をする場合があります。
「自分を燃やし尽くし、灰になった後も佳い香りを残すお線香のように精進している人は、たとえ目立たなくても徳の気配が漂っているものです」
 こういう方は、ご自身の一心によき世界を創っておられるに違いありません。
 人間に生まれた私たちは四苦八苦の宿命を背負っていますが、それは、四苦八苦を克服して菩薩(ボサツ)となる機会を得ていることでもあります。
 根源的苦の宿命に埋没して一生を送るか、苦を克服する向上の道を生きるか、それは私たちの一心にかかっています。

 今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y



 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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