コラム

 公開日: 2013-05-19  最終更新日: 2014-06-04

王様の人生相談に答えられたお釈迦様 ─古代インドにおける七つの掟─

おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






〈深度5強の地震に襲われましたが、おかげさまで無事、例祭を終えました〉



〈ミケの安楽がここにあるとは……〉

 ある王様がお釈迦様へ使者を遣わして人生相談を行いました。
「ヴァッジ族の国を攻めたいのですがどうでしょうか」
 当時のインドは群雄割拠で、互いに版図を拡げたくて虎視眈々としていました。

 お釈迦様は使者へ直接回答を出さず、いつもそばにいてお仕えしていたアーナンダへ、7つの要点がきちんとしているかどうか質問します。
 周囲の人々は、使者を含め、耳をそばだてていたことでしょう。

①集まり、多数でものごとを決める。
②共に集まり、共に起き、共になすべきことをなす。
③勝手なことを決めず、定められた法に従って行動する。
④古老を尊敬し、その言葉に耳をかたむける。
⑤婦女子へ暴力をふるわない。
⑥宗廟(ソウビョウ…先祖に対する祭祀を行う場所)を敬い、法にかなった供養を捨てない。
⑦聖者を守り、他所から来た聖者にも安穏を与える。(宮坂宥勝著『ブッダの教え』参照)

 ほぼ守られていると聞いたお釈迦様は「それなら繁栄しこそすれ、亡びはしないだろう」と判断されます。
 二人のやりとりの様子が王様へもたらされ、王は攻撃をあきらめます。
 後に、ヴァッジ族の『七不退法』として今日へ伝えられています。

 お釈迦様は、貧しい人々から王様まで、人生の万般にわたって相談を受けておられました。
 そして、常に、人間における真実としての〈生きた真理〉をもって答えておられたように思われます。
 今回とりあげた王様の質問は、政治的、軍事的なものでした。
 それに対して、お釈迦様は、そうした世界からの判断をせず、あくまでも人の道をもって対応されました。
 心底、憧れてしまいます。
 宗教者としての分をわきまえているなどというレベルではなく、み仏に成り切っておられるご様子がうかがわれ、その混じり気のなさはこの世のものとは思われず、まさに、生き仏だったに違いありません。
 
 誰にでも見通せる四阿(アズマヤ)で円状に座り、この7つのポイントを実践しつつ運営されていたヴァッジ族の都市国家もまた、想像するだけでため息の出るような姿です。
 ここには、集団で暮らす際に共有すべき徳目が尽くされていると言えないでしょうか。
 我欲の匂いがまったく感じられないのも驚きです。
 清浄な空気が流れる四阿で、きっと、お互いのためを第一に考え、恥ずかしくない議論していたであろう〈人間〉は、どこへ行ってしまったのでしょうか。

 ネットに、故宮坂宥勝師から「大声で語る信仰には必ず間違いが含まれる」と教えられたエピソードが述べられています。
 宗教だけでなく、政治や経済においても、あまりに「大声で語る」ものへは冷静で慎重な視線と判断が必要であるやに思われます。
 『七不退法』はこれまで、寺子屋などで何度かご紹介しました。
 社会の理想であるだけでなく、崩壊しつつあるとされる家庭の理想にも通じると考えているからです。
 心に留めておきたいお釈迦様の教えです。
 
 今日の守本尊不動明王様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=EOk4OlhTq_M




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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