コラム

 公開日: 2013-08-11  最終更新日: 2014-06-04

第四十三回寺子屋『法楽館』─自然農法の真実について─が終わりました

おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。








 8月10日(土)、酷暑の中、予定通りに開催された寺子屋は、予定を30分もオーバーする活発な会となりました。
 講師大枝邦良氏の言葉をまとめておきます。

「現在の田んぼでは、自然に稲を育てれば、おおよそ6~7俵ほどになる。
 それを、約8・5俵に増やすために、農薬や化学肥料が用いられ、環境を汚している。
 生きるための食物を作るために、いのちにとって害になるものを用いている。」

「出入り口という言葉があるとおり、健康な生活をするためには、まず、出すこと。
 そして、身体の70パーセントを構成している水を美しくしておくこと。」

「バナナは青いうちに採取され、虫がつかないようにと薬品の水に浸けられてから日本へ送られ、店頭に並ぶ。
 虫を殺す遺伝子が組み込まれた中国の米は、妊婦が食べないようにと注意されている。
 このように、外国から買わねば生きられなくなった日本人だが、大震災は、お金が通用しない世界があることを教えてくれた。
 絆が人を生かした。」

「機会によって耕すと、土はパウダー状になり、細かになればなるほど固まりやすくなる。
 しかし、固まった土では困る。
 白神山地の土壌は、土が50パーセント、水が25パーセント、空気が25パーセントであり、フカフカしている。
 作物を作るための理想の土壌は、地下80~90センチメートル、少なくとも30センチメートルはこうでありたい。」

「耕起は、できるだけ機械にたよらずおおざっぱに行い、はえた草の根が腐ってできる土中の隙間を大切にしたい。
 放置された堤防には毎年草がはえる。
 肥料をやらなくとも、太陽のエネルギーさえあれば、植物は成長できる。」

「店頭に並ぶキュウリは、カボチャの根と茎を使って作られたりしている。
 これは本ものと言えるだろうか?
 腐敗してゆく生き物の便などが与えられた野菜でよいのだろうか?
 何が本ものか定義することは難しいが、本ものを体内へ取り込みたいという思考が大切ではなかろうか?」

 Aさんからのご意見です。
「土を球の状態にする農法は、寒い東北では難しい。
 本ものとは何かという判断はなかなかできない。、
 人糞や牛糞は、便そのものではなく、化学反応によって別なものとなっており、便層で植物の芽が出るのとはわけが違う。」

 大枝邦良氏です。
「自然農法で作られた大根と、肥料をたっぷり与えられた大根では、葉のつきかたが違う。
 自然農法の大根は葉が両側につき、肥料の多い大根は葉が飛び飛びにつく。
 それは肥料によって急に成長してしまう部分があるせいではなかろうか?
 人間も植物も過剰な栄養によって生長したものは免疫力が弱い。
 瑞々しい山菜と同じような作物を作りたい。
 そうした免疫力の強いものを摂れば、人間も本来の免疫力を保つ生き物となれるのではないか?
 人間によって作られたモノのように崩壊する方向へ向かうものではなく、蘇生させ元気をつける方向に向かう自然界本来の力を用いたい。」

 Bさんからのご意見です。
「いもち病が心配されているらしいが、『法楽農園』の米は大丈夫か?」
 
 大枝邦良氏です。
「グリーンの強い色をした稲はメタボであり、病気になりやすい。
 黄緑色をした稲は免疫力が強い。」

 Cさんからのご意見です。
「草と作物と一緒に育てて競争させるのでは、負けてしまうものが続出する。」
 
 大枝邦良氏です。
「草むらのワラビはスッと伸びる。
 硬い土から出たワラビは茶色い。
 一本の稲は次々に分けつするが、穂を出す順番を見ると、最後に分けつしたものから始まり、もっとも高く伸びた最初のものは最後に穂をつける。
 春になると地面に近い植物から順に、緑色の強い葉を出し、最も背の高い樹木は最後に茶色っぽい葉をつけたりする。
 そうした自然界の配慮には感心する。
 目的とする作物へ十分な日光が当たるよう、適切な程度の草刈りをすればよいのではないか。」

「古川で、つや姫を作り日本一と称されるDさんの話である。
 ある時、Dさんは有機肥料を与えてみたら、反あたり11俵半も採れた。
 ところがおいしくない。
 つや姫は7~8俵採れる程度が最もおいしいという。
 農家の方々が農協へ出荷する米と、自分たちが喰う米とを別々に作っていることは周知の事実である。」

「日本の米作りは国策によって動かされている。
 故福岡正信はとてつもない量のおいしい米を作る農法を編み出したが、それでは困る事情のある機械メーカーや農協などへつらなる国によってシャットアウトされた。
 日本では無視されたが、インドでは神様扱いになっている。
 日本の農業は明治以降、化学物質浸けになった。
 自然農法は、元の自然な状態を回復しようとするものである。
 外国では宗教団体などが自然農法に熱心であり、ヨーロッパでも、サラリーマンが自分の畑を持っていたりする。」

「田んぼへ雑草をはやさない有力な方法は、田植えしてから米ぬかを投入することである。
 ただし、この方法の問題点は、強風によって米ぬかが一方へ流されると、雑草のはえる空間をつくってしまうことである。
 三年間、この方法を継続すれば、たんぼにはほとんど雑草がはえなくなる。
 農薬は不要となる。
 また、フカフカの土壌になった畑には、背の高い雑草ははえにくい。
 風で倒されてしまうからである。」

 健康な生活をするためには、まず、出すというお話は実感できました。
 便秘が万病の元とされていることは周知の事実ですが、最近、こんなことがありました。
 いただいた錦鯉たちの動きが悪いので、富谷町の『鯉物語』さんへ相談したところ、「餌のやり過ぎが病気の元です。餌を5日ほど、止めてみてください」と教えていただきました。
 高温で食べたい盛りなのに可愛そうでしたが、万事、これと見込んだプロの意見に従う習性のある私は、そのとおりにしました。
 結果は大成功、飛び跳ねて餌を奪い合うほど、元気をとりもどしました。
 ヒューザーを経営していた当時の小嶋進社長が、常々、「右手で得たお金は左手で世間へ出さないと腐る」と言い、人知れずそうした実践をしておられたことも思い出しました。
 思いもよらぬ事件に巻き込まれてしまいましたが、当時の顧客や部下で、今も社長への信頼を失っていない方々がおられることは頷けます。

 当山は、大枝邦良氏の方法により『法楽農園』を進めて行きます。
 そして、小さな守本尊様方もお祀りします。
 訪れる善男善女が、自然に抱かれ、守本尊様にお守りいただいているという実感を持っていただけますよう。
 また、自然の力がもたらす食物によって生きるという実感も持っていただけますよう。
 そして、自分や自分たちの手で安全に食べものを作るという実践により、日本が自給率40パーセントという危険な状態を脱するための小さな力となりますよう。

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 第四十三回寺子屋『法楽館』は9月14日(土)に行います。

 吉野せい原作によるDVD『洟をたらした神』(DVDはありません)を観賞し、語り合いましょう。
 明治32年(1899年)、吉野せいは福島県いわき市小名浜に生まれました。
 小学校教師をしながら文学に親しんでいましたが大正10年(1921年)に、いわき市好間町の菊竹山で開墾に勤しむ詩人三野混沌(本名:吉野義也)と結婚し、それまで書いた作品をすべて焼き、新たな生活へ入ります。
 貧しさのゆえに子供を病死させてしまうほど過酷な生活を送った吉野せいは、詩人草野心平によって素質を見いだされ、70才を過ぎてから「思い出せる貧乏百姓のたちの生活の真実のみ」を記しておこうと決心し、76才の時に書いた『洟をたらした神』で第6回大宅荘一ノンフィクション賞と第15回田村俊子賞を受賞しました。
 文部省選定となったこの映画は昭和53年(1978年)の作品です。
 合い言葉「天日燦(サン)として焼くがごとし、出でて働かざるべからず」を胸に生きた貧しい農民の真実は、風間杜夫と樫山文枝によって見事に演じられています。
 
 津波と地震と原発事故に遭い、破壊されてしまった「生活」はそもそも、どのように営まれつつ現代に至ったのか?
 そして、本当に失われてしまったものは何か?
 語り合おうではありませんか。

 今日の守本尊不動明王様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=EOk4OlhTq_M




 こうした内容に関心のある方はブログ(http://hourakuji.blog115.fc2.com/)の拙稿をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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