コラム

 公開日: 2013-11-05  最終更新日: 2014-06-04

【現代の偉人伝】第181話 ─被災者の方々へ宣言し、結果を出した楽天の嶋基宏選手─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




 偉業が成った時、周囲の人々は、偉業を達成した人が過去に発した言葉たちの意味に気づかされる。
 言葉たちが、北極星のような導きの光になり、苦難や屈辱に耐える力になっていたことに気づくのである。
 平成21年4月2日、札幌ドームで開催される対日本ハムチャリティーマッチに先だって、東北楽天ゴールデンイーグルスの嶋基宏選手が行ったスピーチは、まぎれもなくそのようなものだった。
 また、4月29日には、Kスタ宮城で同様のスピーチを行った。
 以下、選手会長として、ファンと被災された方々へ語りかけた全文である。

[4月2日]

「あの大災害、本当にあった事なのか、今でも信じられません。
 僕たちの本拠地であり、住んでいる仙台、東北が今回の地震、津波によって大きな被害を受けました。
 地震が起きた時、僕たちは兵庫県で試合をしていました。
 家がある仙台にはもう1カ月も帰れず、横浜、名古屋、神戸、博多、そしてこの札幌など全国各地を転々としています。
 先日、私たちが神戸で募金活動をした時に『前は私たちが助けられたから、今度は私たちが助ける』と声をかけてくださった方がいました。
 今、日本中が東北を始めとして、震災に遭われた方を応援し、みんなで支え合おうとしています。
 地震が起きてから、眠れない夜を過ごしましたが、選手みんなで『自分たちに何ができるか?』『自分たちは何をすべきか?』を議論し、考え抜きました。
 今、スポーツの域を超えた『野球の真価』が問われています。
 見せましょう、野球の底力を。
 見せましょう野球選手の底力を。
 見せましょう野球ファンの底力を。
 共に頑張ろう東北!
 支え合おうニッポン!
 僕たちも野球の底力を信じて、精いっぱいプレーします。
 被災地のために、ご協力をお願いします。」

[4月29日]

「本日は、このような状況の中、Kスタ宮城に足を運んでいただき、またテレビ、ラジオを通じてご覧いただき、誠にありがとうございます。
 この球場に来る事が簡単ではなかった方、ここに来たくても来られなかった方も大勢いらっしゃったかと思います…。
 地震が起こった時、僕たちは兵庫県にいました。
 遠方の地から家族ともなかなか連絡が取れず、 不安な気持ちを抱きながら全国各地を転戦していました。
 報道を通じて被害状況が明らかになっていくにつれて、僕たちもどんどん暗くなっていきました。
 その時の事を考えると、今日、ここKスタ宮城で試合を開催できた事が信じられません…。
 震災後、選手みんなで『自分たちに何ができるか?』、『自分たちは何をすべきか?』を議論して、考え抜き、東北の地に戻れる日を待ち続けました。
 そして開幕5日前、選手みんなで初めて仙台に戻ってきました。
 変わり果てたこの東北の地を『目』と『心』にしっかりと刻み、『遅れて申し訳ない』と言う気持ちで避難所を訪問したところ、皆さんから『おかえりなさい』、『私たちも負けないから頑張ってね』と声を掛けていただき、涙を流しました。
 その時に何のために僕たちは闘うのか、ハッキリしました。
 この1カ月半で分かった事があります。
 それは、『誰かのために闘う人間は強い』と言う事です。
 東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう。今、この時を。
 絶対に勝ち抜きましょう、この時を。
 今、この時を乗り越えた向こう側には強くなった自分と明るい未来が待っているはずです。
 絶対に見せましょう、東北の底力を!
 本日はありがとうございました。」

 東北楽天ゴールデンイーグルスが日本一になる2年半前、覚悟の言葉は予言の響きを持って語られていた。

 選手たちは、被災した方々の胸へへ希望の灯火を点そうとして、灯火を消すまいとして強かった。
 選手たちは、幾多の不利を、ケガを、負けじ魂で乗り越えた。
 選手たちは、投手陣を攻撃陣が支え、攻撃陣を投手陣が支え、誰も予想しなかったほどのチーム力を発揮して勝ち抜いた。
 選手たちは、誰もが強くなり、ドラフト一位で指名した松井裕樹投手(桐光学園)に「強いチームに選んでもらって光栄」と言わしめ、日本一という実績に裏打ちされた明るい未来を持った。
 選手たちは、まるで高校球児のような純真さでひたむきにプレーし、一歩も退かぬ根性で強敵たちへ立ち向かい、持てる力を底の底から発揮し尽くした。
 もちろん、ファンも、球団も、監督も、スタッフも、全員が一つの灯火を胸の鏡に共有し、それぞれの苦難を乗り越え、東北の窮状に負けず、選手たちに引っぱられて強くなった自分を自覚し、未来に希望を持ち続けられると確信した。
 東北は、まぎれもなく、底力を見せたのである。

 ちなみに、微笑みを絶やさない地蔵菩薩は、衆生(シュジョウ…人々、生き年行けるもの)のために苦と戦い抜く決意があればこそ、地獄へも赴いて業火(ゴウカ…悪業を原因とする責め苦)から救い、三途(サンヅ)の川では身代わりとなって鬼たちから救う力を発揮できるのである。
 嶋基宏選手の「誰かのために闘う人間は強い」は決定的な言葉である。

 今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y


 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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