コラム

 公開日: 2013-11-28  最終更新日: 2014-06-04

橋本武著『一生役立つ学ぶ力』を読む(その3)─書いてみる、工夫する─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




 橋本武先生は生徒へ書かせる。

「国語力のカギとなるのは『書く』なのです。」

「書くことによって、読むだけではなかなか身に付かない『判断力』『構成力』『集中力』が養われる」

「親があれこれ口出ししないこと。
 これが重要です。
 親は、ただ子どもが自由に読み書きできる時間、環境を整える。
 そして、できれば子どもが読んでいるのと同じ本を読んでみる。
 そのうえで、子どもが書いた文章を丁寧に読み込み、褒めるべき点はきちっと取りあげて褒めてあげればいいのです。」

 自分が書いたものを自分で読んでみると、どう感じとり、どう考え、どう表現できているかがわかる。
 読んでみないうちは、考えている自分が〈どう考えているか〉という道筋が客観的に俯瞰(フカン…全体を眺めること)できない。
 特に感情が強く入った場合は、思考の筋道が怪しくなっている。

 また、書いた文章をプロの作品とくらべてみると、情報の入り口である〈鏡〉の精度からしてまったく異次元とも言えるほど違うことに気づく。
 私たちは「ああ、美しい夕焼けだ」「淋しい夕焼けだ」と思い、「美しい夕焼けを見ました」「夕焼けを見て淋しくなりました」などと書くが、プロはまず、こうは書かない。
 太陽と雲と空の橙色や茜色や金色や紺色や墨色などを細かに眺め、天地の気配を感じとり、必ず、どう美しいか、あるいはいかに禍々(マガマガ)しいかなどを描写する。
 ちなみに、ネットの「夕焼けの表現・描写・類語」はこんなふうである。

「しだいにこみ上げてくる笑いのような茜色」(安部公房)

「からだごと燃え立つような夕焼空」(竹西寛子)

「この世の終末のような凄まじい美しさを滲ませた空の色」(原田康子)

「地を塗りこめたような不気味な夕焼け」(中河与一)

「墨を混ぜたような重苦しい夕焼け」(飯田栄彦)

「夕暮れの光の束が、レンブラント(オランダの画家)の絵のように地上を照らす」(五木寛之)

「夜の気配が血のような残照に染まる」(光瀬龍)

 こうした文章に接し、たくさんの言葉に接して語彙の蓄えを増やし、イメージトレーニングをしないと、いくら歳を重ねても「美しい」や「淋しい」でしかない。
 それは、おにぎりを食べた幼子が「おいしかった」だけであるのと同じである。
 もちろん、そこにとどまっているからといって人間の尊厳にかかわることはないが、『判断力』『構成力』『集中力』などの要素が高まれば必ず、人生の幅や深みが増す。
 見聞きする情報のうわべだけをなぞり、思考停止させられて利用しようとする者に絡め取られたり、胆略的な発想をしたりといった危険性も少なくなって、主体性のある生き方ができるようになるだろう。
 
 だから、書くトレーニングは教育上、とても重要である。
 それにはまず、親が自分で書いてみたい。
 次は子供にテーマを与え、書かせてみる。
 そして一緒に、考えてみる。
 自分で書いていると、どこで子供の筆が止まったかがよくわかる。
 また、子供に書くことを続けさせるには、橋本武先生の「褒めるべき点はきちっと取りあげて褒めてあげればいい」は決して欠かせないポイントである。

 今日の守本尊阿弥陀如来様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=4OCvhacDR7Y



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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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