コラム

 公開日: 2013-12-05  最終更新日: 2014-06-04

陸上自衛隊の秘密情報部隊について

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。




〈東京市ヶ谷の防衛省〉

 今の日本で、報道が止まった、あるいは止められたとしか考えられない不思議な現象が起こっている。
 11月27日、地方紙河北新報に大きな見出で掲載された衝撃的な記事について、朝日新聞も産経新聞も押し黙ったままであり、何人かへこの話題を振ってみたが、誰もその後の報道に接していない。
 内容の重さと報道されない異様さを放置できず、共同通信社が5年がかりで把握した国家の秘密を書き留めておく必要があると思うに至った。

 いつの世も、人と人とのやりとりにおいて、口をつぐみ、自分だけが墓場まで持って行くべき真実というものはある。
 それは、どんな些細なできごとであれ、自分の尊厳をかけ、人生をかけて守られる秘密である。
 国家間においても、守られるべき秘密は当然、あるし、国のためと信じて実際にいのちをかけつつ行動し、事実を胸にしまったまま人知れず生涯を終えた無数の英傑がいたはずである。
 もちろん、今も、世界のどこかで、誰にも褒められず表彰もされぬまま危険で重大な任務に就いている英傑は無数にいるはずだ。
 そのことを理解し、彼らの思いを忖度しつつも、一旦、事実が明るみに出た以上、今後の進め方について何らかの形で国民的合意が形成されぬまま、闇に葬られるべきではないと思う。
 これだけの情報化社会にあって、建前上、自衛隊を軍隊ではないと強弁してきたような手法は通らないのではないか。

 時あたかも国家機密をどうするかが論じられ、新しい立法が叫ばれているさなかでもあり、全文を掲載しておきたい。

【陸自が独断で海外情報活動 首相、防衛相に知らせず】

 東京・市谷の防衛省。
 陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(別班)が身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが分かった。

 陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(別班)が、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが27日、分かった。
 陸上幕僚長経験者、防衛省情報本部長経験者ら複数の関係者が共同通信の取材に証言した。
 自衛隊最高指揮官の首相や防衛相の指揮、監督を受けず、国会のチェックもなく武力組織である自衛隊が海外で活動するのは、文民統制(シビリアンコントロール)を逸脱する。

 陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(別班)が、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが27日、分かった。
 陸上幕僚長経験者、防衛省情報本部長経験者ら複数の関係者が共同通信の取材に証言した。
 自衛隊最高指揮官の首相や防衛相の指揮、監督を受けず、国会のチェックもなく武力組織である自衛隊が海外で活動するのは、文民統制(シビリアンコントロール)を逸脱する。
 衆院を通過した特定秘密保護法案が成立すれば、自衛隊の広範な情報が秘密指定され、国会や国民の監視がさらに困難になるのは必至だ。

 陸幕長経験者の一人は別班の存在を認めた上で、海外での情報活動について「万が一の事態が発生した時、責任を問われないように(詳しく)聞かなかった」と説明。
 情報本部長経験者は「首相、防衛相は別班の存在さえ知らない」と述べた。
 防衛省と陸自はこれまで別班の存在を認めておらず、 小野寺五典防衛相は27日夜、「陸幕長に過去と今、そのような機関があるのかという確認をしたが、ないという話があった」と述べた。

 関係者の話を総合すると、別班は「DIT」(防衛情報チームの略)とも呼ばれ、数十人いるメンバー全員が陸自小平学校の「心理戦防護課程」の修了者。同課程は諜報(ちょうほう)、防諜活動を教育、訓練した旧陸軍中野学校の後継とされる。
 別班の海外展開は冷戦時代に始まり、主に旧ソ連、中国、北朝鮮に関する情報収集を目的に、国や都市を変えながら常時3カ所程度の拠点を維持。最近はロシア、韓国、ポーランドなどで活動しているという。

 別班員を海外に派遣する際には自衛官の籍を抹消し、他省庁の職員に身分を変えることもあるという。
 現地では日本商社の支店などを装い、社員になりすました別班員が協力者を使って軍事、政治、治安情報を収集。出所を明示せずに陸幕長と情報本部長に情報を上げる仕組みが整っている。
 身分偽装までする海外情報活動に法的根拠はなく、資金の予算上の処理などもはっきりしない。

 冷戦時代の別班発足当初は米陸軍の指揮下で活動したとされる。
 陸幕運用支援・情報部長の直轄となった現在でも「米軍と密接な関係がある」と指摘する関係者は多い。(共同通信編集委員 石井暁)

【解説】

 陸上自衛隊の秘密情報部隊「別班」が独断で行ってきた海外活動は、政府や国会が武力組織を統制して暴走を防ぐ文民統制(シビリアンコントロール)を無視するもので、民主主義国家の根幹を脅かす。
 これまで元別班員らが出版などを通じ、冷戦時代の活動の一端を語ったことはあるが、防衛省と陸自は別班の存在すら認めてこなかった。
 今回、陸自トップの陸上幕僚長経験者と、防衛省で軍事情報の収集や分析を統括する情報本部長経験者らが別班の存在を認め、海外展開を初めて明らかにした。

 万が一発覚した場合に備え、陸幕長にも海外の展開先や具体的な活動内容をあえて知らせず、自衛官の身分を離れて民間人などを装った佐官級幹部が現地で指揮する。
 首相や防衛相が関知しないまま活動する不健全さはインテリジェンス(情報活動)の隠密性とは全く異質で、「国家のためには国民も欺く」という考えがあるとすれば本末転倒も甚だしい。
 関東軍の例を挙げるまでもなく、政治のコントロールを受けず、組織の指揮命令系統から外れた部隊の独走は、国の外交や安全保障を損なう恐れがあり、極めて危うい。

 日米同盟を強化し、機微な情報を共有するには秘密保全が必要だとする政府は、国家安全保障会議(日本版NSC)発足と特定秘密保護法案の成立を急いでおり、その先に米中央情報局(CIA)のような対外情報機関の新設も見据えている。
 だが、特定秘密保護法案は恣意(しい)的な運用の歯止めがなく、別班のような「不都合な存在」は歴史的経緯も含め、永久に闇に葬られる懸念がある。
 別班に目をつぶったまま、秘密保全や対外情報活動の強化を進めるのは公明正大さを欠く。政府と国会は別班の実態を徹底的に調べて国民に明らかにし、民主国家の基本原理である文民統制の機能回復を図る責任がある。(共同通信)



〈故三島由紀夫〉

 43年前の11月25日、市ヶ谷の自衛隊駐屯地で割腹自殺した故三島由紀夫の文章である。

「権力も反権力も見失っている、日本にとってもっとも大切なものを凝視していればよいのである。
 暗夜に一点の蝋燭の火を見詰めていればよいのである。」

 私たちが二本足で立ち、息を吸っているこの島国日本とは何か。
 言葉を失わず、生活を失わず、叡智の源泉である魂の連なりに憩いつつ共に生きられる道はどこにあるか。
 もはや、そうしたことごとを考えずに済ませられる時代ではないと思う。
 事実から目をそむけず、よく考えたい。

 今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0



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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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