コラム

 公開日: 2014-03-22  最終更新日: 2014-06-04

【現代の偉人伝】第186話 ─リベンジポルノと戦うホーリー・ジェイコブズさん─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。





〈朝日新聞さんからお借りして加工しました〉

 3月20日付の朝日新聞は『リベンジポルノ 米の闇』を掲載した。

「別れた腹いせに、以前の恋人や配偶者の裸や性行為の写真をネット上にさらす『リベンジポルノ』が、IT大国・米国で深刻化している。
 日本では自民党が法規制の議論を始めたところだが、米国では取り締まりの動きがカリフォルニア州などで広がっている。
 ただ、悪用して収入を稼ぐサイトも後を絶たず、規制はなかなか追いつかない。」

 フロリダ州マイアミのホーリー・ジェイコブズさん(30才)は5年前、別れた男性によって裸身の画像をネット上でばらまかれ、アメリカにはびこるこうした問題に立ち向かってきた。
 発見してすぐ警察署を三か所まわり、取り締まりを相談したが「該当する法律がない」と拒否され、弁護士を通じていったんは削除させたものの、再び200以上のネットに流れ、氏名も職場も書かれた。
 弁護士は、「全部に対処すると難十万ドルもの弁護費用がかかりますよ」と言う。
 FBIも政治家も対応できず、2年前にはついに、名前も職業も変えた。
 地道な削除依頼も続けているがネット上からすべてを消すことは難しい。

「サイバー上の性的暴力だ。
 こんなに気持が弱っていくことはなかった」

 ホーリー・ジェイコブズさんは、自分の悲惨な体験を泣き寝入りで終わらせたくないと、1012年8月、法規制を求め、被害者が苦しみを分かち合うためのサイトを立ち上げた。
 それが『リベンジポルノを根絶せよ』である。
 日本からも含め三千人以上の被害者がサイトに集まった。

 今、全米各州で法整備が進みつつある。
 しかし、カリフォルニア州では、最高刑でも禁固6ヶ月、もしくは千ドルの罰金程度である。
 嫌がらせが目的であると証明することが難しいという指摘や、被害者のいない事例に適用されたり検閲につながったりする可能性があるとの懸念もあり、フロリダ州では法案が不成立となった。
 手数料をもらって画像をばらまくサイトや、画像を被害者に買い取らせる悪質なサイトも後を絶たないという。

 米サンタクララ大学のエリック・ゴールドマン教授は、簡単に写真を撮らないようにと呼びかけている。

「映像を共有した相手が一生裏切らないと考えるのは賭けのようなもの」

 ホーリー・ジェイコブズさんの励ましで記事は終わる。

「自分を責めないで。
 悪いのは掲載した人たちなのだから」

 リベンジポルノとは何とおぞましい言葉だろう。
 相手をおおっぴらに動物として扱うことによってうっぷん晴らしをするとは、霊性のある人間とは思えぬほど薄汚い。
 薄汚い心を煽り、被害者の苦しみにつけ入って儲けようとすることもまた、信じがたいほど穢れている。
 自己中心の我欲(ガヨク)がある限り、悪事と法とでは常に悪事が先行する。
 良心の咎める悪しき行為が法によって悪と定められ、ようやく行為は社会的に悪と認定される。
 それまで、そして「やってはならない行為」であると広く認識され、その行為が社会からなくなるまでの期間、被害者は苦しむ。
 法は、善を定めるものではない。
 これ以下になれば、社会人たる資格に欠けますよという、人間として最低のラインを定めてあるに過ぎない。
 だから、「法に触れなければ何をやっても構わない」のではない。
 人間の尊厳は、法を逸脱しないところにあるのではなく、良心に導かれるところに生じ、心と社会へ果てしない清浄さと温かさをもたらす。
 言い方を変えれば、良心すなわち霊性が自己展開してこそ、尊厳ある存在としての人間たり得る。

 いかに便利な道具であれ、用い方によって善行にも、悪行にも用いられる。
 モノを食うためのフォークも箸も、憎悪や怒りは凶器に変える。
 道具そのものには善も悪もない。
 それは、ネットも、生命を維持させる意欲も同じである。
 良心のはたらきが薄れ、我欲が増大すれば、いつの世も、いかなる道具も、その時代なりの悪を生じる。
 だから、いつの世も、良心の声を聞き、いかなる道具をもその声に従って用いられねば、霊性の輝く世界にはならない。
 道具の便利さは、同時に、悪行を拡大する危険性につながる。
 より便利な道具ほど、良心に従って用いねばならない。

 我が身を晒しものにしつつ、社会の不正義と戦うジェイコブズさんは、できるものなら会ってみたい人である。
 また、ジェイコブズさんを支えてきた方々にもお会いしたい。
 きっと、リベンジポルノに〈リベンジ〉をしようとするのではなく、観た人間の闇を自分たちの霊性の光で消し、ぶつかった社会の壁を自分たちの志で取り除こうとしておられるのだろう。
 現代特有の悪に霊性と志で立ち向かうジェイコブズさんは現代の英雄であると思う。
 
 今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0



 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

大師山 法楽寺 [ホームページ]

遠藤龍地

宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL:022-346-2106

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
お客様の声

○Aさん(中年女性)の場合 心身の不調を縁としてご加持を受け、自分の願いが通じると実感されました。 そして祈り方を覚え、商売や家庭にさまざまな問題を抱えなが...

 
このプロの紹介記事
遠藤龍地 えんどうりゅうち

人々が集い、拠り所となる本来の“寺”をめざして(1/3)

 七つ森を望む大和町の静かな山里に「大師山 法楽寺」はあります。2009年8月に建立されたばかりという真新しい本堂には、線香と新しい畳のいい香りが漂います。穏やかな笑顔で出迎えてくれた住職の遠藤龍地さんにはある願いがありました。それは「今の...

遠藤龍地プロに相談してみよう!

河北新報社 マイベストプロ

宗教宗派を問わず人生相談、ご祈祷、ご葬儀、ご供養、埋骨が可能

所属 : 大師山 法楽寺
住所 : 宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1 [地図]
TEL : 022-346-2106

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

022-346-2106

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

遠藤龍地(えんどうりゅうち)

大師山 法楽寺

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
村上春樹氏の「影と生きる」に想う ─影が反逆し始めた世界─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 世間は万華鏡 ]

自衛隊員の本音 ─出征する覚悟、辞める無念─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 不戦堂建立への道 ]

12月の守本尊様は千手観音菩薩です ─救われる時─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 今月の守本尊様・真言・聖語 ]

Q&A(その32)自業自得なら廻向で救われない? ─因果応報と空の話─
イメージ

 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故...

[ 仏教・密教 ]

一年と一周忌供養 ─あの世でもこの世でも救われる話─
イメージ

 おはようございます。 皆さん、今日もお会いできましたね。 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被...

[ 葬儀・供養の安心 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ