コラム

 公開日: 2014-06-03  最終更新日: 2014-06-04

宗教と科学の源へ向かう旅 ─「ダライ・ラマ『死の謎』を説く」を読む(37)─

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。






 平成6年、ジャーナリスト大谷幸三氏は、インドのダラムサラにおいて、ダライ・ラマ法王への質問を数日間かけて行い、回答をまとめた。
 それがテキスト「ダライ・ラマ『死の謎』を説く」である。

第6章 宇宙の法則 ―大宇宙の真実が語りかけるもの―

2 宇宙の創造

○相矛盾する仏教的宇宙観とビッグ・バン学説

「仏教の宇宙観から言えば、大宇宙、すなわち宇宙のすべて、宇宙の全体には、本来始まりもなければ終わりもない。
 もちろん、特定の、あるいは、個々の宇宙には、それぞれの始まりがあり、終わりがある。
 宇宙に散らばる個々の星雲には始まりがあったはずだし、その終わりも必ずやあるだろう。」

 仏教も科学も、必ず〈源〉への思いを持つ。
 お大師様は書かれた。

「性熏(ショウクン)我れを勧(スス)めて、
 還源(ゲンゲン)を思いとす。
 経路(ケイロ)未(イマ)だ知らず。
 岐(チマタ))に臨んで幾(イク)たびか泣く。」

(み仏の子として持つ仏性に励まされ、
 あらゆるものの根源を求めてやまない。
 しかし、そこへ至る道筋がわからない。
 道に迷い、いくたびも泣いた)

 そしてたどりついた経典が『大日経(ダイニチキョウ)』だったが、心のありさまについて説く第一章は読解できても、第二章以下は実践によってじかに悟りの世界へ入る方法が説かれており、伝授を受けない限り、わからない。
 それゆえお大師様は、唐をめざして海を渡られた。
 宗教的思考は必ず〈依って立つ〉ところをめざす。
 真実世界の〈源〉を求め、そこへ〈還〉る方法を求めないではいられない。
 それが還源である。
 還源の果てに仏教は「本不生(ホンプショウ…本来生ぜず)」すなわち、始まりも終わりもないという地点へたどりついた。
 一方、モノの世界には生滅がつきものである。
 すべては生まれ、滅する。

「ビッグ・バン学説によれば、そもそもの宇宙の創世はは150億年ほど前に起こったとされている。
 すべてはそのときに始まったというわけである。
 これは仏教的な宇宙観から言えば、少々困ったことである。
 なにしろ、始まりも終わりもないのが宇宙であるのに、始まりが存在すると言うのだから。」

 アリゾナ州立大の宇宙物理学者ローレンス・クラウス教授は言う。

「わたしが本当に知りたいのは――そして、じっさいに科学が取り扱うことのできる問題は――宇宙に存在するいっさいの『もの』は、『もの』のない状態から、いかにして生じたのかということなのだ。」
「量子力学と重力理論を組み合わせると、奇跡的ではあるが奇跡ではないこの宇宙の性質として、何もない状態から何かが生じるということが導かれるのである。」(『宇宙が始まる前には何があったのか?』より)

 始まりを求めてやまない科学は、ビッグ・バンを考える。

「では、問わねばならない。
 どのようにして、そもそもの始まり、宇宙の創世、ビッグ・バンは起こったのかと。」

 現代科学の最先端に立つ科学者たちと意見を交わし合っているダライ・ラマ法王は、ビッグ・バンと「本不生」とについてどう考えるのか?

 今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0



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 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

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