コラム

 公開日: 2014-06-15 

命名に迷ったら

 おはようございます。
 皆さん、今日もお会いできましたね。
 今般の大災害に際し、亡くなられた方々と、被災された方々と、原発事故の現場をはじめ、復興に尽力しておられる方々に、み仏のご加護がありますよう心よりお祈り申し上げます。


〈仙台市青葉区の『春廣堂』さんにあった薬入れ「朝のむ一錠夜の幸福、昼のむ一錠疲労回復、晩のむ一錠不老の道連れ」と読めそうです〉


〈仁丹様のものを入れたのでしょうね〉

 昔から、我が子の命名に迷い、お寺を訪ねる方は少なくありません。
 当山の基本的な考え方は以下のとおりです。

 昔から「名は体を表す」と言われているとおり、名前はとても大切なものです。
 だからといって、名前に運命を決定する力があるわけではありません。
 最も考えるべきは、当然ながら、我が子の人生がどうあって欲しいかという親の希望であり、願いです。
 なぜなら、私たちは、見聞きする言葉や自分の発する言葉によって、無意識のうちに、心が重大な影響を受けるからです。

 当山では、亡くなられた方のお戒名を決める前に、必ず故人の人柄などをお聞かせいただいてから、ご本尊様へ祈ります。
 すると、親からもらった名前の影響を少なからず受けておられると感じます。
 友人や知人が述べるお別れの言葉などにも、しばしば、そうした感慨を抱かされます。
 たとえば、「真」という文字が入った人は真理や真実といった方面への関心を強く持ち、「善」なら、ものごとの善悪に関する意識、あるいは「美」なら、美しいものへの意識といった具合です。
 文字と言葉が持つ私たちの心への影響力は、思った以上にあるのかも知れません。
 たとえば、「ありがとう」という一言をよく口にする人と、口にしたことのほとんどない人の運勢や運命にいかなる違いが出てくるか、何となく想像できます。

 また、名前は〈個人のもの〉である一方、〈社会のもの〉であることにも留意しておく必要があります。
 名前は、親が決めたから名前になるのではなく、戸籍に登録されて生じると決められているのはそのためです。
 私たちは、社会人として認められ、責任を持っていきるために、いつも名札をぶら下げているようなものです。
 名前が社会へ与える影響も少なくありません。
 たとえば「善夫(ヨシオ)」さんが必ずしも善き夫であるとは限りませんが、私たちは「善夫さん!」と呼びかける時、意識しなくても「善」と「夫」のイメージは心のどこかで動いているはずです。
 たとえば「悪太郎(アクタロウ)」さんという人がいたとしたなら、どうでしょうか。
 せっかく善行にいそしんでいても、周囲から悪太郎と呼ばれれば当人の心に不要の波が立つだけでなく、周囲の人々にもまた、不要な違和感を覚えさせてしまうことでしょう。
 平成5年、我が子へ「悪魔」と名づけようとして裁判騒動まで起こし、やがて人生を破綻させた人がいました。
 今も、不適切とされている文字をどうしても使いたいからと裁判を起こす人が絶えないそうですが、人は人の間にあってこそ〈人間〉であり、いかに名乗るかは社会に生かされている存在としての責務であるということをよく考えてみたいものです。

 こうしたことごとを考え、ご本尊様へ祈れば、おのづから最も我が子へふさわしい名前が決まることでしょう。

 今日の守本尊普賢菩薩様の真言です。
 どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=rWEjdVZChl0



 ご関心のある方は当山のホームページ(http://hourakuji.net/)をご笑覧ください。
 山里の寺から、有縁無縁の方々の、あの世の安心とこの世の幸せを祈っています。

この記事を書いたプロ

大師山 法楽寺 [ホームページ]

遠藤龍地

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TEL:022-346-2106

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