コラム

 公開日: 2016-01-08 

代償分割と換価分割

『実家の土地建物と預貯金が相続財産です。』

こんな財産構成になっているお宅はかなり多いと思われます。

預貯金だけであれば、複数の相続人が平等に相続することは可能ですが、そこに土地建物がはいってくると、平等に相続するといっても難しくなってきます。

もちろん、法定相続分に応じて土地建物の名義を取得することは可能です。

しかし、その土地建物を将来的に売却や賃貸する場合等を除いて、基本的には不動産を共同所有にすべきではありません。

仮に不動産を兄弟姉妹で共同所有にした場合、管理面で意見の対立が生じたり、次世代に名義が移っていくにつれて所有者が多くなってしまう可能性が生じるなど様々な弊害が予測されるためです。

では、このような場合に、相続人間の不平等をなくすためにどのような解決方法を検討するかといいますと、この場合の代表的な代替方法として、「代償分割」と「換価分割」があります。

以下、代償分割と換価分割について、簡単に解説します。

代償分割(だいしょうぶんかつ)


特定の相続人が、相続財産の全部または大部分を取得する代わりに、その相続人から他の相続人に代償金を支払う、という方法が一般に代償分割とよばれています。

簡単にいうと、相続人がAとBの二人、法定相続分がそれぞれ2分の1、相続財産が土地(評価額5000万円)である場合に、土地の全部を相続人Aが取得し、AからBに2500万円を代償金として支払うという方法になります。

遺産分割協議書にもその旨を記載しておきます。

記載例は以下のようになります。

第3条(代償分割)
前条までの遺産分割について、各相続人の相続分を調整するため、相続人Aは、相続人Bに対し、金2500万円を平成〇〇年〇月○日までに金銭をもって交付するものとする。

この事例で相続税が課税される場合、Aは[土地評価5000万円-代償金2500万円=2500万円]となり、2500万円が、Bは代償金取得分2500万円が、それぞれ相続税を計算するための課税価格となります。

なお、AからBへ渡す代償財産を金銭ではなく、Aがもともと所有していた土地等の不動産にすることもできます。

しかし、その場合には、代償債務が消滅することによって対価性のある譲渡に該当し、Aに譲渡所得税が課税されることも考慮する必要があります。

換価分割(かんかぶんかつ)


相続財産のうち「実家の土地建物を売却して、金銭に変えて皆で分割しよう」といった場合など、相続人の全員が所有を希望していないような場合に検討する方法が「換価分割」です。

換価分割は、文字どおり、相続財産を売却換金して、その売却代金を相続人で分配するという遺産分割の方法となります。

遺産分割協議書への記載例は以下のとおり

・第3条(換価分割)共同相続人の全員は、下記不動産について相続人A及び相続人Bが、それぞれ持分2分の1の割合で取得し、次の条件で売却した後、その売却代金から売却のために支出した費用を控除した残金を、各持分の割合で分配するものとする。最低売却価格 3000万円 売却期限 平成〇〇年12月31日 なお、上記の条件で売却できなかった場合には、共同相続人間で改めてその処分方法を協議するものとする。

この場合には、AとBの共有名義にするための相続登記が必要になります。

仮に、既に買い手が決まっていたとしても、いったんA・B名義に相続登記をした後に売買の手続きを行うこととなります。

なお、この場合には、A・B共に不動産の譲渡による譲渡所得税が課税される可能性がありますので、その点も事前に確認しておくといいでしょう。

譲渡所得税と換価分割・代償分割


譲渡所得税については、後日改めてご説明しますが、譲渡所得税は、相続人がその持分に応じた金額に基づいて、それぞれ譲渡代金、取得費、譲渡費用を計算することになります。

相続した不動産を譲渡する場合で、仮にAが被相続人と同居していた場合には、

Aは「居住用不動産を譲渡した場合の3000万円控除」の特例の適用があるため譲渡所得税を納税しないが、同居していなかったBには何ら特例がないため譲渡所得税を納税しなければならない、といったケースも考えられます。

このような場合には、Aの単独名義にした上でBに代償金を支払う「代償分割」にしたほうが譲渡所得税の節約になる可能性もあります。

さまざまなケースが想定されますので、代償分割や換価分割をご検討される場合には、事前にご相談いただくことをおすすめします。

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