お墓参りが社会をつなぐと考える石屋のプロ
コラム
2012-01-27
佐藤律子さんのお誘いで、映画「エンディングノート」を観てきました
映画「エンディングノート」を観ました。
私の全体の感想としては、観ていて何か安心できる映画でした。
『死』を迎えている人が主人公の映画なのに『安心』って可笑しいじゃないか?と思われるかもしれませんが、私は映画を観ていても、前評判で言っている様に「涙」は出ませんでしたし、そうかと言って「嫌」な気分にもなりませんでした。
どちらかと言うと、少し嫌な言い方に聞こえるかも知れませんが「この方、上手に亡くなったな。」と言った感想が思わず頭の中に浮かんだほどです。
私は高校生の頃には『母も父も』亡くしております。その『時』が、どのような状況だったかは明確には覚えていませんが、母も父も何も我々家族に告げず、言い残さず死んで行きました。数年前には妻の父親も他界しましたが、同様に何の言葉も残していません。
私の経験では、死していく人間よりも、周りに人間が慌てふためいて、満足な準備も出来ず「その日を迎える」と言うのが現実だと思っています。
以前「りらく」のコラムでも書かせて頂きましたが、色々なイベントの中で唯一主人公が不在なのが「葬儀」です。そして、不在の主人公は、そのイベントに対し何の意見も言えず、送られるだけなのです。
そのうえ、残された家族が『何もしない親戚に振り回され』たり『親切そうに見える葬儀屋に、お金を上手く巻き上げられる』のが、現代の葬儀のほとんどだと、私は観ています。
しかし、この映画の中の主人公は、完全とは言わないまでも、かなりの完成度で自分の『死』を演出していきます。死に向かう中にでも自分の意思の強さが画面から溢れて来ます。そのうえ『死』の瞬間には、妻に「愛している」と素直に言い、妻からは「私も一緒に行きたい」とまで言わせてしまいます。子供や孫達みんなから「ありがとう」と言われて亡くなっていきます。あまりに「かっこいい」死に方に、なぜか私は「ほっと」してしまいました。「自分もこう有りたい。」とも思いました。
すこし話は変わりますが、題名の「エンディングノート」と言うものは色々の葬儀社が作っています。葬儀社ばかりではなく、司法書士や行政書士も同様の様式の書類を製作していますが、はっきり申しまして、この映画の主人公のように、その「エンディングノート」を満足に使いこなせる方は、ほとんど居ないようです。
まずは、1冊のノートに成っている事が使いにくさの理由です。書く項目も制限されています。
ある老人ホーム方とお話した所「これを自分だけで書くのはかなり至難の業です。」とのことでした。自分が本当に気に許せる他人、たとえば弁護士・司法書士、少し見方を変えれば私のような石屋でもかまわないかもしれないし、とにかく気兼ねなく話す事の出来る身近な方(出来れば血縁関係が無い方)と昔話をしながら「自分がどうしたいか?」「いままで、どうしてきたか?」などを話しながら書き留めたものを、まとめていかないと、上手く書けないようです。
これ以上書き続けると長くなりますので、どの様にしたらいいかについては、おいおいお話しすることにしましょう。
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お墓参りが、日本をつなぐと考える石屋のプロ
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石と、ともに生きる
墓苑・墓石のしんせい 米田 公男
仙台発・大人の情報誌 「りらく」 41ページ
”亡くなるまでの知恵と その後の家族のために” 連載中。
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