コラム

 公開日: 2017-09-29  最終更新日: 2017-11-11

お子さんに墓守してもらいたいとき

現代ではお墓についての概念も変わりつつあるところですが、
まだまだ墓守等の悩みを抱える人がいるのが実情のようです。

(はじめに)
色々な慣習や伝統が重んじられる部分ですが、ここでは行政書士という立場でご相談いただいた場面での内容になりますので、常に一線でご対応されていらっしゃる方から見ますと、やや至らない部分や方向性の異なってしまっている部分は町がなくあるものと存じます。その点、何卒ご配慮頂きご参照頂ければ幸いです。

―以下本文等-
どなたも墓守できそうな方がいない場合は、お寺さんや檀家総代の方などにご相談されることが多いようですが、
出来そうな人はいるのだが、やってくれるかどうか分からない。
そして、この中では、長子に承継させたいといったお考えの方は根強く、内容も、
①ご自身が亡くなった後、お子さん等に墓守や祭祀法要を続けて欲しいが、何か良い方法はあるか?
②(財産を)幾らくらい子どもにあげれば、墓守や法要などをやってくれるか?
といった内容が大半を占めるように思われます。

例えば、奥様(以下:自身のこと)がご存命で、ご主人様が数年前に亡くなられたケース。
ご自身が亡くなられた後、自身の13回忌までは法要をしてほしい。
主人の13回忌の前に自身が亡くなっていたら、それも引き継いでほしい。
という場合。

A:分割でお渡しするのも一つの方法(上記で言うと②について)
ご自身では、預貯金等の数百万円を長子に相続させて祭祀法要等を承継してほしいとの希望でした。
(回答させて頂いた内容)
一例ですが、多額の預貯金を1回で給付するより、月額数万円を、13年回忌法要に合わせて分割で給付した方が、将来にわたって祭祀法要等を取り仕切られるお子様なども責任感が維持できるかもしれませんね。
↓↓↓
(例)
12か月×13年=156
費用に充当する遺産500万円としたとき、
500÷156=約3.2万円/1か月
ご自身が亡くなられた後、156か月間、毎月3.2万円を取り仕切られる方へ給付。
※場合により、毎月の給付額を抑え、定期法要時に少しまとまった金額を給付する。

B:本当に13回忌までやってくれるかの不安
一番懸念されていたのは、当初やると引き受けてくれたが、後発的事情で出来なくなり、墓守が誰もいなくなってしまったらどうしよう。そのときは私(ご自身)もこの世にいないから本当にお墓が心配になるというもの。
(回答させて頂いた内容)
優先順位1:一番任せたい長子にさせる。
優先順位2:長子が難色のときを想定し、次に任せたい人(第2候補の人)を事前に選んでおく。
優先順位3:永大供養の費用に充当する。
(お話をするときは逆さまに)
そして、これを実行する場合は、逆さまに進めていくと良いようです。
つまり、優先順位の3→2→1のように。
先ずはお寺さんで上記の概要を相談し、「誰も引き受けてくれない場合はお願いします」というような仮のお約束を頂いておきます。
次に、第2候補の方にお話しし、永大供養の相談もしてきた旨含めお伝えしてみます。もちろん、この時点で即答されるか否かわかりませんので「とりあえずお話をしておく」という位置づけでよいかと思います。
そして、最後に長子の方へお話をします。
↓↓↓
この流れでいくと、当初に比べ祭祀法要等について、大よその展望は見えてくるものと思います。
※もちろん数学のような決まった公式でも何でもありませんので、順序や伝え方がご家族それぞれであることは言うまでもありません。

C:上記のAやBについては、ご自身が亡くなられた後のお話になるので、
ご自身の希望が反映されるよう、書面化しておくのも一考です。
(遺言信託書など)
書類の一例としては、公正証書遺言と一緒に、同じく公正証書で遺言信託書(ABに加え、それ以外の希望もあればその旨を反映させる書類)も作成しておくと良いようです。ご自身が亡くなるまでは祭祀法要をお務めになり、ご自身に相続が発生した時点で、ご自身の務めていた内容を、特定の方に承継してもらうことになります。
(遺言代用信託書など)
また、ご自身がご存命の間に預貯金等を承継される方へ託していく形で(毎月定額の給付のようにして)進めていくことも一つの方法でしょう。この場合も法的な効果を持たせたいということであれば、ご存命中の人同士での信託契約のような形にして、ご自身がご存命中も亡くなった後も一貫して祭祀法要を継続できるような形をとることもあるでしょう。
これは遺言代用信託などと呼ばれ、ご存命ではあっても、遠方や体力の面で不安がある場合など検討されるようです。

(遺言信託と遺言代用信託についての記事)
http://mbp-miyagi.com/taian-gyosei/column/15506/
http://mbp-miyagi.com/taian-gyosei/column/15541/
※補足等
本文中では、課税部分やその他の財産に触れませんでしたが、
現代は本屋さんにもこういった書籍がちらほら見えてきています。
お時間のある方・興味のある方は一度お調べになってみても良いと思いますよ。

(さいごに)
お寺にも・・・親族にも・・・どちらも相談しにくい、切り出しにくいという時は、そういったことに精通されていそうな葬儀業者さん等へ、何件かご相談してみるのも一つの選択肢でしょう。
私が承る相続関連のご相談の中でも、今回は「○○社」という葬儀業者さんに頼んだ・・・というお話は手続き上出ますが、中には、葬儀で終わりでなく、その後のお墓のことまで親身になってお世話をしてもらった(もらっている)というお話も非常に多いような気がします。
さて、色々書いてしまいましたが、気持ちよく任せ、気持ちよく引き受ける・・・
こういう互いの信頼関係があれば、一人悩んだり、面倒な書類を作ったり・・・それほど必要ではないと思います。
やはり普段からご家族仲良くされるに越したことは・・・ないでしょうね。間違いないです。
特に祭祀法要や墓守については、世代間のギャップを完全になくす方が難しいのかもしれません。

この記事を書いたプロ

帯安行政書士事務所 [ホームページ]

行政書士 千葉帯之

宮城県仙台市宮城野区松岡町56-2 [地図]
TEL:022-778-7566

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