コラム

 公開日: 2013-01-23 

新人弁護士の借金について(その2)

 先日、福岡県弁護士会が、司法修習生に対する給費制の復活を求める市民集会を開催し、法曹会を目指す学生ら約100名が出席し、そこでは「お金を貸し出す貸与制では法曹志願者の減少につながる」などの意見が出たとのことです。

 これは以前は司法修習生が、その修習期間中の生活を国からの給与にてまかなっていたものが、昨年からは貸与になってしまったことについての「悲鳴」と言ってもよいと思います。なんといっても現状の制度の下では、法曹になる前に、1年間の司法修習を義務づけ、しかもその間の兼職を禁止していますので、1年間の生活費を貯蓄または親の援助でまかなうか、それとも国からお金を借りるしかなく、これが法曹の門を狭くしていることは明らかであろうと思います。

 また、先日のコラムにも書きましたが、法曹になる前に700万円もの負債を負ってしまうシステムは異常と思います。社会人になる前にそれだけの負債を抱えてしまっていたら、個別事情にもよりますが、自己破産だって考えなければならない事態と思います。

 政治情勢からすると、司法修習生に対する給費制を復活するハードルは極めて高いと思いますが、何とかならないものかと思っています。
 なお、法曹の道を狭めるという意味では、司法修習生に対する給費制の廃止の問題も大きいのですが、個人的には実は法科大学院(いわゆるロースクール)の卒業を司法試験の受験資格とする現在の制度の問題の方が大きいのではないかと思っています。

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