去年の夏、久しぶりにソウルに行ったんです。仁川空港に着いて、さあこれから明洞に向かおうと思ったその瞬間、あれ?ってなったんですよね。そう、スマホがネットに繋がらない。以前は空港でポケットWiFiを借りたり、プリペイドSIMを買ったりしてたんですけど、今回はeSIMっていうのを使ってみようと思って事前に準備してたんです。でも、設定がちゃんとできてなくて…
結局、空港のカフェのWiFiを借りて何とか設定し直したんですけど、あの時は本当に焦りました。せっかくの韓国旅行、最初から躓きたくないですよね。でも、ちゃんと準備して設定さえできれば、eSIMって本当に便利なんです。空港でSIMカードを買う列に並ぶ必要もないし、帰国前に返却する手間もない。スマホ一台で全部完結するんですから。
このページでは、私が実際に使ってみたSK telecomのeSIMについて、失敗談も含めて詳しくお伝えしていきます。どうやって買うのか、どうやって設定するのか、実際の使い心地はどうなのか。韓国旅行を控えている方、eSIMってよく分からないという方、ぜひ最後まで読んでみてください。きっと「これなら自分にもできそう」って思えるはずですよ。
韓国でネットを使う方法って何があるの
まず、韓国でスマホを使ってネットに繋ぐ方法にはいくつか選択肢があります。それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
国際ローミングを使う
一番手軽なのが、日本の携帯会社の国際ローミングサービスを使うことです。ドコモやau、ソフトバンクなど、大手キャリアならほとんどがローミングサービスを提供しています。

確かに、以前は高額でした。でも最近は、24時間定額で2,980円とか、比較的リーズナブルなプランも出てきています。設定も簡単で、スマホの設定からデータローミングをオンにするだけ。面倒な手続きが嫌いな方には向いているかもしれません。
ただし、やっぱり料金は決して安くはないんですよね。3泊4日だと1万円以上かかることも。しかも、使い過ぎると追加料金が発生するプランもあるので注意が必要です。
ポケットWiFiをレンタルする
次に人気なのが、ポケットWiFiのレンタルです。空港のカウンターや宅配で受け取って、韓国で使えるモバイルルーターを持ち歩く方法ですね。
この方法の良いところは、複数人でシェアできることです。家族や友達と一緒に旅行するなら、一台レンタルすればみんなで使えます。料金は1日500円から1,000円くらいが相場で、グループ旅行ならコスパが良いです。
ただし、デメリットもあります。まず、荷物が増えること。スマホとは別にルーターを持ち歩かないといけません。しかも充電も必要だし、バッテリーが切れたら使えなくなります。私も以前使ったことがありますが、カバンの中でコードが絡まったり、充電し忘れて困ったこともありました。
それと、受け取りと返却の手間もあります。空港のカウンターで手続きするのに時間がかかったり、帰国時に返却し忘れると延長料金がかかったり。意外と面倒なんですよね。
現地でSIMカードを買う
韓国の空港や街中で、プリペイドSIMカードを購入する方法もあります。仁川空港や金浦空港には、SIMカードを売っている自動販売機やカウンターがあります。
料金は比較的安くて、3日間無制限で2,000円くらいから買えます。現地の回線を使うので通信速度も速いです。
でも、これにもいくつか問題があります。まず、空港で買おうとすると、カウンターが混んでいて長時間待つことがあります。せっかく韓国に着いたのに、最初から時間を無駄にしたくないですよね。

そうなんです。SIMカードを入れ替える作業も、慣れてない人には少しハードルが高いです。小さなピンでSIMトレイを開けて、カードを取り出して、新しいカードを入れて…。しかも、日本のSIMカードをどこかに保管しておかないといけません。失くしたら大変ですからね。
eSIMという新しい選択肢
そして今注目されているのが、eSIMです。これは物理的なカードを使わない、デジタルなSIMのことなんです。
eSIMの何が良いかって、まず事前に日本で全部準備できること。旅行前にネットで購入して、スマホに設定しておけば、韓国に着いた瞬間からネットが使えます。空港で何かを借りたり買ったりする必要が一切ありません。
それに、物理的なカードがないので、入れ替える手間も失くす心配もありません。スマホの設定だけで完結するんです。私のような機械音痴でも、ちゃんと手順を踏めば設定できました。
料金も、ポケットWiFiや国際ローミングと比べると安いことが多いです。そして何より、スマートですよね。荷物を増やさず、スマホ一台で全て完結するというのが、本当に便利だと実感しました。
eSIMって実際どういうもの
さて、eSIMって言葉はよく聞くけど、実際どういうものなのか、よく分からないという方も多いと思います。私も最初はそうでした。
物理SIMとの違い
普通のSIMカードは、指の爪くらいの小さなカードですよね。これをスマホに挿すことで、電話やネットができるようになります。キャリアを変える時や海外で使う時は、このカードを入れ替えるわけです。
一方、eSIMは「Embedded SIM」の略で、日本語にすると「組み込み型SIM」です。スマホの中に最初から組み込まれているチップに、デジタルでSIM情報を書き込む仕組みなんです。
簡単に言うと、物理的なカードではなく、データとしてSIM情報をスマホに入れるってことです。アプリをダウンロードするような感覚に近いかもしれません。
だから、カードを入れ替える必要がないんですね。設定画面から操作するだけで、SIMを追加したり切り替えたりできます。
eSIMのメリット
eSIMには、物理SIMにはないメリットがいくつかあります。
まず、即時発行できること。ネットで購入したら、すぐにQRコードやアクティベーションコードが送られてきます。物理SIMのように配送を待つ必要がありません。
次に、複数のSIMを同時に使えること。例えば、日本のSIMとeSIMを両方有効にしておけば、日本の番号で電話を受けながら、eSIMのデータ通信を使うことができます。いわゆるデュアルSIMってやつですね。
そして、紛失や破損の心配がないこと。物理的なカードがないので、失くすこともないし、折れたり傷ついたりすることもありません。
あと、環境にも優しいんです。プラスチックのカードを作る必要がないので、ゴミも出ません。小さなことですけど、これも大事ですよね。
eSIMのデメリット
もちろん、デメリットもあります。
一番大きいのは、対応機種が限られていること。eSIMを使うには、eSIM対応のスマホが必要です。古い機種だと使えないことがあります。後で詳しく説明しますが、購入前に必ず自分のスマホが対応しているか確認する必要があります。
それと、設定が少し複雑に感じる人もいるかもしれません。QRコードを読み込んだり、プロファイルをダウンロードしたり。慣れれば簡単なんですけど、初めてだと戸惑うこともあります。
また、機種変更の時に少し手間がかかります。物理SIMなら新しいスマホに挿し替えるだけですが、eSIMは再度設定し直す必要があります。
韓国でeSIMを使うメリット
韓国旅行でeSIMを使うと、こんな良いことがあります。
まず、空港での時間を節約できます。仁川空港って、特に週末や連休だとすごく混むんですよね。入国審査だけでも時間がかかるのに、そこからさらにSIMカードのカウンターで並ぶのは大変です。eSIMなら、その時間を丸々節約できます。
次に、到着した瞬間からネットが使えること。空港に着いて電源を入れたら、すぐにLINEやGoogle Mapが使えます。友達に「着いたよ」って連絡したり、ホテルまでの道順を調べたり、すぐにできるんです。
それに、日本にいる間に全部準備できるのも安心ですよね。旅行前にゆっくり調べて、納得してから購入できます。現地で慌てて買うと、よく分からないプランを選んでしまったりすることもありますから。
なぜSK telecomを選ぶのか
韓国で使えるeSIMは、実はいろんな会社から出ています。その中で、なぜSK telecomを選ぶ人が多いのか、理由をお伝えします。
韓国最大手の安心感
SK telecomは、韓国で最も大きい通信会社です。日本で言うとNTTドコモみたいな存在ですね。加入者数も多く、ネットワークのカバー範囲も広いです。
大手ならではの安心感があります。通信が安定していて、速度も速い。地方に行っても繋がりやすいです。私が済州島に行った時も、ずっと快適にネットが使えました。
通信速度が速い
実際に使ってみて感じたのが、通信速度の速さです。InstagramやYouTubeも、日本にいる時と変わらないくらいサクサク動きます。
特にソウルの市街地では、5Gエリアも広がっていて、ダウンロード速度がめちゃくちゃ速いです。大容量の動画をアップロードしたい時なんかも、ストレスなくできました。
友達がKTという別の会社のeSIMを使っていたんですけど、特に速度に差は感じませんでした。どちらも快適でしたよ。ただ、SK telecomの方がエリアが広いという評判は聞きますね。
無制限プランが豊富
SK telecomのeSIMの魅力は、データ無制限プランが充実していることです。3日間、5日間、7日間、30日間など、いろんな期間のプランがあって、どれも無制限で使えます。
データ容量を気にしなくていいって、本当にストレスフリーです。旅行中って、写真をたくさん撮ってクラウドにバックアップしたり、動画を見たり、Google Mapをずっと開いていたり、意外とデータを使うんですよね。
以前、容量制限があるプランを使った時は、毎日「今日どれくらい使ったかな」って気にしながら使っていました。でも無制限なら、そんな心配は一切いりません。好きなだけ使えます。
日本語サポートがある
これ、意外と大事なポイントです。SK telecomのeSIMは、日本語でのサポートが受けられます。
私も実際に一度、設定でつまずいた時にサポートに問い合わせたんですけど、日本語でメールのやり取りができました。英語や韓国語だと、細かいニュアンスを伝えるのが難しいですよね。日本語で相談できると、本当に安心です。
購入するサイトも日本語に対応しているところが多いです。説明も日本語で書いてあるので、間違えて違うプランを買ってしまう心配もありません。
価格も手頃
料金については後で詳しく説明しますが、SK telecomのeSIMは価格も手頃です。3日間無制限で2,000円台から買えます。ポケットWiFiや国際ローミングと比べると、かなりリーズナブルですよね。
しかも、追加料金が発生する心配もありません。買った時の料金だけで、期間中は使い放題。明瞭会計なのも嬉しいポイントです。
料金プランを詳しく見てみよう
では、SK telecomのeSIMには実際にどんなプランがあるのか、詳しく見ていきましょう。
短期滞在向けプラン
韓国旅行は3泊4日とか、長くても1週間くらいって方が多いですよね。そんな短期滞在には、以下のプランがおすすめです。
プラン | データ容量 | 価格目安 |
---|---|---|
3日間プラン | 無制限 | 2,200円〜 |
5日間プラン | 無制限 | 2,800円〜 |
7日間プラン | 無制限 | 3,500円〜 |
10日間プラン | 無制限 | 4,500円〜 |

そうなんです。ちょっと余裕を持たせておくといいですよ。私の経験では、帰国日の飛行機の中でもネットが使えると便利でした。フライト前にLINEでお土産の確認したり、帰国後の予定を調べたりできますからね。
長期滞在向けプラン
留学やワーキングホリデー、長期出張など、1ヶ月以上滞在する方向けのプランもあります。
プラン | データ容量 | 価格目安 |
---|---|---|
30日間プラン | 無制限 | 5,500円〜 |
60日間プラン | 無制限 | 9,800円〜 |
90日間プラン | 無制限 | 13,500円〜 |
長期プランになると、1日あたりの料金がグッと安くなります。30日間プランなら、1日あたり約183円です。これなら、長期滞在でも負担になりませんね。
プランに含まれるもの含まれないもの
プランを選ぶ前に、何が含まれていて何が含まれていないのか、しっかり確認しておきましょう。
プランに含まれるもの
データ通信(4G LTE、5G対応エリアでは5Gも)
テザリング機能
韓国国内での利用
つまり、データ通信専用ということです。電話をかけたりSMSを送ったりすることはできません。
でも、今はLINEやWhatsApp、FaceTimeなどのアプリで通話できますよね。データ通信さえあれば、音声通話もビデオ通話もできます。だから、実際にはあまり困りません。
ただし、韓国のレストランやホテルに電話予約したい時なんかは、ちょっと工夫が必要です。Skypeなどの有料サービスを使うか、ホテルのフロントやツアーデスクに頼むといいでしょう。
速度制限について
無制限プランと言っても、完全に無制限なのか気になりますよね。実は、多くのeSIMサービスには「フェアユースポリシー」というものがあります。
これは、あまりにも大量にデータを使うと、一時的に速度が制限される可能性があるという規定です。ただし、普通に使っている分には、まず制限されることはありません。
SK telecomのeSIMも、1日に数十GBとか、極端に使わない限りは大丈夫です。私も旅行中、動画をたくさん見たりテザリングで友達のスマホも繋いだりしましたが、速度が落ちることはありませんでした。
eSIMの購入方法
では、実際にどうやって購入するのか、手順を説明していきます。
どこで買えるの
SK telecomのeSIMは、いくつかの方法で購入できます。
一番多いのが、eSIM専門の販売サイトからの購入です。「韓国 eSIM」で検索すると、たくさんのサイトが出てきます。有名なところだと、KKday、Klook、Trip.comなどがあります。
Amazonでも売っています。普段からAmazonを使っている方なら、こちらが便利かもしれません。レビューも見られますし、購入履歴も残ります。
楽天市場やYahoo!ショッピングでも取り扱いがあります。ポイントを貯めている方は、こういったモールで買うのもいいですね。
私が使ったのは、KKdayというサイトです。日本語対応で、説明も分かりやすかったです。クレジットカードで決済したら、すぐにメールが届きました。
購入前に確認すべきこと
購入する前に、必ず確認しておきたいポイントがあります。
まず、自分のスマホがeSIM対応かどうか。これは本当に重要です。対応していないスマホで買ってしまっても、使えません。次のセクションで詳しく説明しますが、購入前に必ずチェックしてください。
次に、旅行の日程。プランの日数が足りないと困りますし、多すぎても無駄になります。ちょっと余裕を持たせるくらいがちょうどいいです。
それから、販売サイトの評判も確認しましょう。レビューを読んだり、会社の情報を調べたり。信頼できるサイトから購入することが大切です。
購入の流れ
実際の購入手順は、サイトによって少し違いますが、大体こんな感じです。
まず、サイトにアクセスして、「韓国 eSIM」を検索します。いろんなプランが出てくるので、自分に合ったものを選びます。
次に、利用開始日を選択します。多くのサイトでは、購入後すぐに使えるタイプと、指定した日から使えるタイプがあります。旅行の出発日や現地到着日を選んでおくといいでしょう。
カートに入れたら、購入手続きに進みます。名前やメールアドレスなど、必要な情報を入力します。
メールアドレスは間違えないように注意してください。eSIMのQRコードやアクティベーションコードは、このメールアドレスに送られてきます。
支払い方法を選んで、決済します。クレジットカードが一般的ですが、PayPalなどが使えるサイトもあります。
決済が完了すると、確認メールが届きます。そのメールに、eSIMの設定に必要なQRコードや説明書が添付されているか、リンクが貼られています。
このメールは絶対に削除しないでください。スマホやパソコンで見られるようにしておきましょう。私はスクリーンショットを取って、写真フォルダに保存しました。
購入時の注意点
購入する時に、いくつか注意してほしいことがあります。
まず、キャンセルポリシーを確認すること。eSIMは基本的にデジタル商品なので、購入後のキャンセルができないことが多いです。間違って買ってしまっても、返金されない可能性があります。
次に、有効期限。プランには使用期限があります。購入してから使い始めるまでの期限と、使い始めてからの利用期間、両方を確認しましょう。
それから、サポート体制。トラブルがあった時に、どこに問い合わせればいいのか確認しておくと安心です。日本語サポートがあるサイトを選ぶといいですね。
自分のスマホは対応してる?
さて、ここが一番大事なポイントです。eSIMを購入する前に、必ず自分のスマホがeSIMに対応しているか確認してください。
iPhoneの対応機種
iPhoneは、iPhone XS / XR以降の機種がeSIMに対応しています。具体的には以下の機種です。
モデル | eSIM対応 |
---|---|
iPhone 15シリーズ | ○ |
iPhone 14シリーズ | ○ |
iPhone 13シリーズ | ○ |
iPhone 12シリーズ | ○ |
iPhone 11シリーズ | ○ |
iPhone XS / XS Max / XR | ○ |
iPhone SE(第2世代、第3世代) | ○ |
iPhone X以前 | × |
もし iPhone 8 や iPhone X を使っている方は、残念ながらeSIMは使えません。物理SIMカードやポケットWiFiを検討してください。
Androidの対応機種
Androidはメーカーや機種によって対応状況がバラバラです。代表的な対応機種を紹介します。
Google Pixel
Pixel 3以降のほとんどの機種が対応しています。Pixel 3、Pixel 4、Pixel 5、Pixel 6、Pixel 7、Pixel 8など。
Samsung Galaxy
比較的新しいフラッグシップモデルが対応しています。Galaxy S20以降、Galaxy Z Fold、Galaxy Z Flipシリーズなど。ただし、日本で発売されたモデルの中には対応していないものもあるので、確認が必要です。
OPPO
Find X3 Pro、Reno5 Aなど、一部の機種が対応しています。
Motorola
Razr 5Gなど、一部機種が対応しています。

対応確認の方法
自分のスマホがeSIM対応かどうか、確認する方法をお伝えします。
iPhoneの場合
設定アプリを開いて、「モバイル通信」をタップします。そこに「eSIMを追加」という項目があれば、eSIM対応です。
または、「設定」→「一般」→「情報」で、機種名を確認して、対応リストと照らし合わせてみてください。
Androidの場合
設定アプリを開いて、「ネットワークとインターネット」→「SIM」または「モバイルネットワーク」を見てください。「eSIMを追加」や「ダウンロード可能なSIM」という項目があれば、対応しています。
機種名とメーカー名で検索して、公式サイトで仕様を確認するのも確実です。
SIMロックの解除も必要
eSIM対応機種でも、もう一つ確認が必要なことがあります。それが、SIMロックです。
2021年10月以前にキャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)で購入したスマホには、SIMロックがかかっていることがあります。これは、購入したキャリアのSIMしか使えないようにする制限です。
もしSIMロックがかかっていると、海外のeSIMが使えません。事前にロック解除の手続きをする必要があります。
ロック解除は、各キャリアのウェブサイトやアプリから無料でできます。手続きには、スマホのIMEI番号が必要です。設定アプリの「情報」で確認できます。
iPhoneでの設定方法
では、実際にiPhoneでeSIMを設定する手順を説明します。少し長くなりますが、一つずつ進めていけば大丈夫です。
事前準備
設定を始める前に、いくつか準備しておくことがあります。
まず、iOSを最新バージョンにアップデートしておきましょう。古いバージョンだと、eSIMがうまく動作しないことがあります。
次に、Wi-Fi環境を確保してください。eSIMのプロファイルをダウンロードする時に、インターネット接続が必要です。自宅のWi-Fiや、出発前に空港のWi-Fiを使うといいでしょう。
そして、購入したeSIMのQRコードを用意します。メールで送られてきたQRコードを、別の端末(パソコンやタブレット)に表示させるか、印刷しておきます。
eSIMの追加手順
それでは、実際の設定を始めましょう。
ステップ1
iPhoneの「設定」アプリを開きます。
ステップ2
「モバイル通信」または「モバイルデータ通信」をタップします。
ステップ3
「eSIMを追加」または「モバイル通信プランを追加」をタップします。
ステップ4
「QRコードを使用」を選択します。カメラが起動するので、パソコンなどに表示させたQRコードを読み取ります。
ステップ5
QRコードが読み取られると、「モバイル通信プランを追加」という画面が出ます。内容を確認して、「モバイル通信プランを追加」をタップします。
ステップ6
プランのラベル(名前)を設定します。「韓国旅行」とか「SK telecom」など、分かりやすい名前をつけましょう。
ステップ7
デフォルトの回線を選択します。音声通話とSMSにどちらの回線を使うか選びます。日本のSIMを主回線にしておくといいでしょう。
ステップ8
モバイルデータ通信に使う回線を選択します。ここでは、追加したeSIM(韓国のプラン)を選びます。
ステップ9
設定が完了すると、画面に新しいプランが表示されます。「モバイル通信プラン」のところに、日本のSIMとeSIMの両方が並んでいれば成功です。
データローミングの設定
eSIMを追加しただけでは、まだ韓国で通信できません。データローミングをオンにする必要があります。
「設定」→「モバイル通信」→追加したeSIMを選択します。
「データローミング」のスイッチをオンにします。
これで、韓国に着いた時に自動的にSK telecomのネットワークに繋がるようになります。
うまく設定できない時は
もし設定でつまずいてしまったら、以下のことを試してみてください。
iPhoneを再起動してみる。意外とこれで解決することが多いです。
QRコードをもう一度読み取ってみる。最初の読み取りが失敗していることがあります。
Wi-Fi接続を確認する。インターネットに繋がっていないと、プロファイルがダウンロードできません。
それでもダメなら、購入したサイトのサポートに連絡しましょう。多くの場合、迅速に対応してくれます。
Androidでの設定方法
Androidの設定方法も基本的にはiPhoneと同じですが、メーカーや機種によって画面が少し違います。ここではGoogle Pixelを例に説明しますが、他の機種でも似たような流れです。
事前準備
iPhoneと同様に、まずはAndroid OSを最新バージョンにアップデートしておきましょう。
Wi-Fi環境も確保してください。
QRコードも別の端末に表示させるか、印刷しておきます。
eSIMの追加手順
ステップ1
「設定」アプリを開きます。
ステップ2
「ネットワークとインターネット」をタップします。
ステップ3
「SIM」または「モバイルネットワーク」をタップします。
ステップ4
「SIMカードを追加」または「代わりにSIMをダウンロードしますか?」をタップします。
ステップ5
「次へ」をタップして、QRコードスキャン画面に進みます。
ステップ6
QRコードを読み取ります。
ステップ7
プロファイルがダウンロードされます。完了したら「有効化」または「完了」をタップします。
ステップ8
プランの名前を設定します。分かりやすい名前をつけましょう。
APN設定が必要な場合も
機種によっては、APN(アクセスポイント名)の設定が必要なこともあります。もし韓国に着いてもネットに繋がらない時は、以下の設定を試してみてください。
「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」
新しいAPNを追加して、以下の情報を入力します。
項目 | 設定値 |
---|---|
名前 | SK telecom |
APN | lte.sktelecom.com |
MCC | 450 |
MNC | 05 |
入力したら保存して、そのAPNを選択します。
データローミングの設定
Androidでも、データローミングをオンにする必要があります。
「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「データローミング」をオンにします。
これで、韓国でSK telecomのネットワークが使えるようになります。
実際に韓国で使ってみた感想
私が実際にソウルと済州島で使ってみた体験をお伝えします。
ソウル市内での使用感
仁川空港に着いて、電源を入れた瞬間、すぐに「SK telecom」の表示が出ました。特に何も操作しなくても、自動的に繋がったんです。これは本当に感動しました。
明洞や東大門、江南などの繁華街では、5Gマークが表示されていて、ダウンロード速度がめちゃくちゃ速かったです。Instagramに動画を投稿したり、YouTubeを見たり、全くストレスなくできました。
地下鉄の中でも、ほとんど途切れることなく使えました。日本の地下鉄だとトンネル内で電波が弱くなることがありますけど、ソウルの地下鉄は本当に安定していました。
済州島での使用感
済州島にも行ったんですが、こちらも快適でした。ただし、山間部や海岸沿いの一部では、5Gから4Gに切り替わることがありました。
でも、4Gでも十分な速度が出ていて、Google Mapを使ってナビしたり、SNSを更新したり、問題なくできました。
城山日出峰という観光地でも、頂上まで電波が届いていて、景色の写真をその場でアップできました。
通信速度の実測値
気になる方のために、実際に計測した速度もお伝えします。
場所 | 下り速度 | 上り速度 |
---|---|---|
仁川空港 | 85Mbps | 32Mbps |
明洞(5G) | 320Mbps | 48Mbps |
弘大(4G) | 58Mbps | 18Mbps |
済州島市内 | 45Mbps | 12Mbps |
5Gエリアではダウンロード速度が300Mbpsを超えることもあって、正直驚きました。4Gでも十分実用的な速度ですね。
バッテリーの消費について
eSIMを使うと、バッテリーの消費が早くなるという話を聞いたことがあるかもしれません。実際どうだったかというと、確かに少し早くなった気がします。
でも、劇的に減るというわけではありませんでした。朝から晩までカメラやマップ、SNSをフル活用していると、夕方にはバッテリーが30%くらいになっていましたね。
念のため、モバイルバッテリーは持ち歩いていました。観光で一日中歩き回る時は、やっぱりモバイルバッテリーがあると安心です。
テザリングも使えた
友達と一緒に旅行したんですが、友達のスマホはeSIM非対応でした。そこで、私のスマホからテザリングして、友達も一緒にネットを使えるようにしました。
テザリングも特に問題なくできて、二人同時に使っても速度が落ちることはありませんでした。データ無制限だからこそできることですね。
トラブルが起きた時の対処法
旅行中、思わぬトラブルに遭遇することもあります。よくあるトラブルと、その対処法をまとめておきます。
ネットに繋がらない
韓国に着いたのに、ネットに繋がらない。これが一番困りますよね。私も最初の旅行で経験しました。
原因1: データローミングがオフになっている
一番多いのがこれです。設定でデータローミングをオンにし忘れていることがあります。
「設定」→「モバイル通信」→eSIMを選択→「データローミング」をオンにしてください。
原因2: ネットワークを手動で選択する必要がある
自動でSK telecomに繋がらない時は、手動で選択してみてください。
「設定」→「モバイル通信」→eSIMを選択→「ネットワーク選択」→「自動」をオフにして、「SK telecom」を手動で選択します。
原因3: まだ利用開始日になっていない
プランの利用開始日を指定している場合、その日にならないと使えません。購入時の設定を確認してください。
原因4: プロファイルがちゃんとインストールされていない
設定の途中で失敗している可能性があります。一度eSIMを削除して、もう一度QRコードから追加し直してみてください。
速度が遅い
繋がっているけど、速度が遅い時もあります。
原因1: 混雑している
観光地や人が多い場所では、回線が混雑して速度が落ちることがあります。少し場所を移動してみるか、時間を置いてから再度試してみてください。
原因2: 4Gエリアになっている
5Gから4Gに切り替わると、速度が落ちたように感じることがあります。でも、4Gでも普通に使えることがほとんどです。
原因3: データ制限にかかった
極端に大量のデータを使うと、一時的に速度制限がかかることがあります。ただし、普通に使っている分にはまずありません。
突然圏外になった
使えていたのに、急に圏外表示になることがあります。
対処法1: 機内モードのオンオフ
一度機内モードをオンにして、数秒待ってからオフにします。これでネットワークに再接続されることが多いです。
対処法2: スマホの再起動
それでもダメなら、スマホを再起動してみてください。結構これで解決します。
対処法3: eSIMの再有効化
設定からeSIMを一度オフにして、もう一度オンにしてみてください。
サポートに連絡する
どうしても解決しない時は、購入したサイトのサポートに連絡しましょう。多くのサイトは、メールやチャットでサポートしてくれます。
連絡する時は、以下の情報を伝えるとスムーズです。
注文番号
スマホの機種名
どんなトラブルが起きているか(スクリーンショットがあると分かりやすい)
今いる場所(国と都市)
私もサポートに連絡したことがありますが、日本語で丁寧に対応してもらえました。返信も早かったです。
よくある質問
ここからは、よく聞かれる質問とその回答をまとめていきます。
日本のSIMはどうすればいい?

いいえ、抜く必要はありません。eSIMと物理SIMは同時に使えます。
日本のSIMを挿したまま、eSIMを追加すれば、両方有効な状態になります。これがデュアルSIMという機能です。
設定で、データ通信はeSIM、音声通話は日本のSIMという使い分けができます。こうすれば、日本からの電話を受けることもできますし、韓国でのデータ通信も快適に使えます。
ただし、日本のSIMで国際ローミングがオンになっていると、勝手に通信して高額請求が来ることがあるので、データローミングはオフにしておきましょう。
電話番号は付与される?
SK telecomのeSIMは、データ通信専用なので、新しい電話番号は付与されません。
だから、普通の電話やSMSは使えません。でも、LINEやWhatsApp、FaceTimeなどのアプリ通話は問題なく使えます。データ通信さえあれば、これらのアプリで通話できますからね。
もし韓国の電話番号が必要な場合は、別途音声通話対応のプランを検討するか、Skypeなどのサービスを使うといいでしょう。
複数人で使える?
eSIMは、購入したスマホ1台でしか使えません。一つのeSIMを複数のスマホで共有することはできません。
ただし、テザリング機能を使えば、他の人のスマホやタブレットをネットに繋ぐことはできます。自分のスマホをWi-Fiルーターのように使うわけです。
家族や友達と一緒に旅行する時は、各自がeSIMを購入するか、一人がテザリングで他の人も繋ぐか、どちらかになります。
使わなかった日数分は返金される?
残念ながら、返金はありません。例えば、5日間プランを買ったけど3日で帰国した場合、残り2日分の料金は戻ってきません。
だから、プランを選ぶ時は、滞在日数にぴったり合ったものを選ぶか、少し余裕を持たせるくらいがいいです。
韓国以外でも使える?
韓国専用のプランは、韓国国内でしか使えません。日本に帰ってきたら、自動的に繋がらなくなります。
もし韓国と日本、両方で使いたい場合は、アジア周遊プランなどを選ぶ必要があります。ただし、料金は少し高くなります。
有効期限が切れたらどうなる?
プランの有効期限が切れると、自動的に通信できなくなります。特に何か操作する必要はありません。
eSIMのプロファイル自体はスマホに残っていますが、データ通信はできない状態になります。削除してもいいですし、そのまま残しておいても問題ありません。
次回韓国に行く時は、また新しくeSIMを購入して設定すればOKです。
他のeSIMサービスとの比較
SK telecom以外にも、韓国で使えるeSIMサービスはたくさんあります。代表的なものと比較してみましょう。
KT(韓国の通信会社)
KTも韓国の大手通信会社で、SK telecomと同じくらい有名です。
項目 | SK telecom | KT |
---|---|---|
料金 | 同程度 | 同程度 |
通信速度 | 速い | 速い |
カバーエリア | 広い | 広い |
日本語サポート | あり | あり |
正直、SK telecomとKTの差はほとんどありません。どちらも品質が高いです。好みや価格で選んでいいと思います。
Airalo(国際eSIMサービス)
Airaloは、世界中で使えるeSIMを販売しているグローバルサービスです。
Airaloの韓国プランは、価格が少し安いことがあります。でも、データ容量に制限があるプランが多いです。無制限プランもありますが、SK telecomより少し高かったりします。
サポートは基本的に英語です。日本語対応はないので、何かトラブルがあった時に不安かもしれません。
Nomad(国際eSIMサービス)
Nomadも人気の国際eSIMサービスです。
料金体系が分かりやすく、アプリも使いやすいと評判です。ただし、こちらも日本語サポートはありません。
また、データ容量ごとのプランが多く、無制限プランは限られています。
結局どれがいい?
私の個人的な意見としては、初めて韓国でeSIMを使う方には、SK telecomやKTなど、現地の大手通信会社のものをおすすめします。
理由は、通信品質が安定していること、カバーエリアが広いこと、日本語サポートがあること、無制限プランが充実していることです。
何回も韓国に行っていて、eSIMにも慣れている方なら、AiraloやNomadなど、安いサービスを試してみるのもいいと思います。
お得に使うためのコツ
最後に、SK telecomのeSIMをもっとお得に、もっと便利に使うコツをお伝えします。
セール時期を狙う
eSIMの販売サイトでは、定期的にセールやクーポンを出していることがあります。特に、年末年始やゴールデンウィーク、夏休みシーズンは要チェックです。
私が購入した時は、KKdayで10%オフクーポンがあって、それを使ったらかなり安く買えました。
購入予定のサイトのメルマガに登録しておくと、セール情報がいち早く届きます。SNSをフォローしておくのもいいですね。
必要最小限の日数を選ぶ
当たり前ですが、日数が長いプランほど高くなります。自分の滞在日数にぴったりのプランを選びましょう。
ただし、ぴったりすぎるのも不安なので、1日くらい余裕を持たせておくと安心です。
複数回行くならまとめ買い
年に何回も韓国に行く方は、まとめて複数のeSIMを買っておくのもありです。セール時に買いだめしておけば、トータルでお得になることがあります。
eSIMには購入してから使い始めるまでの有効期限があるので、その期限内に使う分だけ買いましょう。
ポイントサイトを経由する
楽天市場やYahoo!ショッピングで購入する場合、ポイントサイトを経由すると、さらにポイントが貯まります。
ハピタスやモッピーなどのポイントサイトを使えば、購入金額の数パーセントがポイントバックされることがあります。少しの手間で節約できるので、試してみてください。
テザリングを活用
友達や家族と一緒に旅行するなら、一人がeSIMを買ってテザリングで共有するのも手です。
データ無制限なので、複数人で使っても問題ありません。ただし、バッテリーの消費は早くなるので、モバイルバッテリーは必須です。
「みんなで割り勘すればさらに安くなるね」って、友達と相談してみてください。
今後のために知っておきたいこと
最後に、これからeSIMを使う上で知っておくと便利な情報をお伝えします。
eSIMは今後さらに普及する
eSIMは、これからどんどん普及していくと言われています。すでにiPhone 14以降の一部モデルでは、物理SIMスロットがなくなっています。つまり、eSIMしか使えないんです。
今後発売されるスマホも、eSIM専用になる可能性が高いです。だから、今のうちにeSIMに慣れておくといいかもしれません。
他の国でも使える
eSIMは韓国だけでなく、世界中で使えます。次にヨーロッパやアメリカに行く時も、同じようにeSIMを購入して使えます。
一度設定方法を覚えてしまえば、どの国でも応用が利きます。韓国で使ってみて、便利さを実感したら、他の国でもぜひ試してみてください。
物理SIMと併用できる
先ほども少し触れましたが、eSIMと物理SIMは同時に使えます。これがデュアルSIMという機能です。
例えば、日本のSIMを入れたまま、韓国のeSIMを追加すれば、日本の電話番号を維持しながら韓国のデータ通信が使えます。仕事で日本からの電話を受ける必要がある方には便利ですね。
ただし、両方の回線でローミングがオンになっていると、思わぬ料金が発生することがあるので、設定には注意してください。
設定の削除方法も覚えておこう
旅行から帰ってきたら、使わなくなったeSIMのプロファイルは削除してもいいですし、そのまま残しておいても大丈夫です。
削除する場合は、「設定」→「モバイル通信」→該当のeSIMを選択→「モバイル通信プランを削除」で消せます。
次回韓国に行く時は、また新しくeSIMを購入して設定すればOKです。前回のプロファイルを再利用することはできません。
環境にも優しい選択
eSIMは、環境面でもメリットがあります。物理的なSIMカードを作る必要がないので、プラスチックゴミが出ません。
小さなことですが、こういった環境への配慮も大切ですよね。旅行を楽しみながら、地球にも優しい選択ができるなんて、いいことづくめです。
いかがでしたか?韓国旅行でeSIMを使うこと、少しイメージが湧いたでしょうか。最初は難しそうに感じるかもしれませんが、一度やってみれば意外と簡単です。そして、その便利さに感動すると思います。
次の韓国旅行では、ぜひSK telecomのeSIMを試してみてください。空港での手続きが不要で、到着した瞬間からネットが使える快適さを、きっと実感できるはずです。楽しい旅行になりますように!